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徐々に増えてきたオウンドメディア
オウンドメディアとは、以下の役割を持つブログメディアのことです。
2.何らかの仕組みでユーザーとの関係構築を図る役割
3.ペイドメディア、アーンドメディアのハブとなる役割
日本国内でこれらの役割を持つオウンドメディア(と呼んでも良いサイト)は、2014年10月現在、発見できるだけで100程度存在しているのではないかと思います。
企業が抱えるマーケティングの問題点
企業が今オウンドメディアに注目しているのは、これまでの広告手法、マーケティング手法を根本から見なおす必要性に迫られているためです。
2013年の国内広告費は約5兆6000億円となっており、近年で全体広告費の大きな変化はありません。ただし、マス広告が減り、インターネット広告が徐々に拡大しています。
この流れは広告に費用対効果を求める考え方が強くなってきたためです。こちらを参照してください。
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20余年間の広告費推移をグラフ化してみる(上)…4マス+ネット動向編(特定サービス産業動態統計調査)(2014年)(最新)|Garbage NEWS.com
こちらのグラフを見ると、今後よりインターネット広告が増え、その他の広告が減少していくのではないかと予想できます。
そのため、今がまさに広告手法の転換期と言えるでしょう。企業のマーケティング担当者は、これまで使っていたマス広告からインターネット広告への転換を迫られているはずです。
オウンドメディアの運営で失敗する理由
そこでインターネットを使ったマーケティング手法の1つであるオウンドメディアに注目が集まるのですが、オウンドメディアは広告手法ではありません。マーケティング手法です。
オウンドメディアを使って情報を発信し、ユーザーとコミュニケーションをとり、最終的には企業のブランディングを完成させることが目的です。
そのため、以下のような勘違いをしてしまうと、オウンドメディア運用はうまくいきません。
2.運用コストを安く見積もる
3.一部の人だけでコンテンツを作成すれば良い
4.すぐに結果につなげようとする
どんどん商品の宣伝情報を発信する
オウンドメディアを単なる商品宣伝の場にしてしまうと、ユーザーを引き込めなくなります。
まずは、ユーザーにメリットを与えられる情報を発信していくように心がけましょう。発信する情報=コンテンツは、以下の内容を意識して作成します。
・自社調査のデータを含んだコンテンツ
・他社に知られると真似されるかもと思うようなビジネスモデル
・業務を行う上でのコツや新しいやり方の提唱
商品やサービスの情報は信頼している人から伝われば、スッと受け入れることができます。信頼している人とは仲の良い友人や家族、またはあなたがプロだと認めている人です。
つまり、商品やサービスを宣伝したければ、まずはユーザーにプロフェッショナルだと認識してもらわなければいけません。プロフェッショナルだと認識してもらうためには、それに足る情報を発信し続けて、信頼を得るしかありません。
運用コストを安く見積もる
オウンドメディアは、商品の宣伝媒体ではありません。そのため、オウンドメディアが単なるニュースリリースだと認識しまうと、コストは掛からないものだと勘違いしてしまうでしょう。
オウンドメディアは読んでもらうだけでなく、ユーザーに満足してもらい、それをアクションにつなげなければいけません。そのため、コンテンツ作成と日々の運用にコストがかかります。
もしうまく運用できれば、多くのユーザーに企業や商品のファンになってもらえます。そして、ある閾値を超えた段階で、広告費よりも安いコストで、目的(売上など)につながるようになります。
この時間をかけた見返りが、企業のブランディングであったり、自社商材の分厚いファン獲得であったり、もう他にお願いできないような囲い込みへのつなぎになったりするわけです。
一部の人だけでコンテンツを作成する
「オウンドメディア=情報発信」なので、まず誰がコンテンツを書く(ライティングする)のかを考えなければいけません。
2.誰かに担当を任せる、事務員など
3.担当者としてライティングできる人を雇う
4.プロに任せる
本来は社内にいる全員がコンテンツを書くことが望ましいです。それが難しいようなら、あらかじめ役割やルールを作り、時間を調整しながら、それぞれが決まった役割をこなしていくことが理想です。
このようにキープレイヤーを交えた複数人で運用をすることが、コストパフォーマンスが一番良く、結果も出やすいと断言できます。
ただし、外部のプロに依頼したとしても、あなたの会社の商材まで熟知しているわけではないため、最低限、商品特性や運用ルールを共有するための時間は関係者全員で割かなければいけません。
すぐに結果につなげようとする
すぐに結果を出したいことはわかりますが、ここましっかり読んだ人は、オウンドメディアはそういった類のものではないことがわかるはずです。
オウンドメディアのメリットとデメリットをしっかりと把握しておきましょう。
しっかりとコンセプトを置いて目標を立てた上で、その目標を達成するために最低でも1年、芽が出たと感じるまでに半年の期間を要します。
オウンドメディアの運営で失敗する理由まとめ
これまでの市場で当たり前だった宣伝広告という手法と比較すると、オウンドメディアに対して、以下のように勘違いしてしまうのは仕方がないのかもしれません。
2.運用コストを安く見積もる
3.一部の人だけでコンテンツを作成すれば良い
4.すぐに結果につなげようとする
今後、さらにオウンドメディアに取り組む企業が増えることは確実ですが、まだまだ序盤戦です。
オウンドメディアで成果を出したい企業は、まずは腰を据えて、どのような目標に向かって、どれ位の時間やコストをかける準備があるかをしっかり考えてみてください。
その上で、費用対効果をさまざまな角度から検証して、取り組むべきか見送るべきかを判断しましょう。
オウンドメディアにありがちな失敗する理由を理解しないまま運用を進めてしまうと、時間やコストの無駄になります。これから伸びていく新しいマーケティング手法なので、地道に運用していけば必ず成功することができるはずです。