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独自ドメインを持っていますか?
もしあなたが事業を行っているなら、独自ドメインは必ず取得してください。
また、会社に所属していて、その会社が独自ドメインを使っていないなら、独自ドメインの取得を提言してください。
いまだにフリーメールアドレスを使っている昔ながらの会社はあります。また、せっかく持っているWEBサイトをプロバイダの無料ホスティングサービスに置いてある会社もあります。
そもそも、メールアドレスやWEBサイトがない会社もあります。
独自ドメインを取得することは、デメリットもありますが、それ以上に多くのメリットがあります。
そこで今回は、独自ドメインを取得することで何ができるのか、独自ドメイン取得のメリット・デメリットについてお話したいと思います。
ドメインとは
ドメインとは、インターネット上の住所の役割をする「wakarukoto.com」「sics-inc.jp」などの文字列のことです。ドメインは、「○○○.com」「○○○.jp」などドットより前を好きな文字列にして、取得することができます。
例に挙げた2つのドメインは、わたしたちがドメインリセラー(販売会社)から取得し、事業のために利用しています。ドメインには、主に2つの役割があります。
メールアドレスを作成できる
たとえば、ドメインに自分の名前などと@を付けて、「saiganakato@wakarukoto.com」とすれば、独自のメールアドレスを持つことができます。
仮に、企業などで取得したドメインであれば、社員一人ひとりが「○○○○○○@wakarukoto.com」というメールアドレスを所持できるため、所属先が容易にわかります。
もちろん、一人ひとりに割り当てられたメールアドレスは個別に管理することができるため、そこでやり取りするメールは、言ってみればパーソナルスペースを持っているようなものです。
WEBサイトを作成できる
ドメインを持っていれば、サーバーのスペースにURLを割り当てることで、WEBサイトを持つこともできます。
たとえば、このサイトもサーバーのスペースに「https://wakarukoto.com」を割り当てて、公開することでWEBサイトとして機能しています。
つまり今この記事を見ている人は、「https://wakarukoto.com」が割り当てられたスペースの中にある、テキストや画像ファイルを見ているということです。URLに関しては以下を参照してください。
ただ、メールアドレスはプロバイダのフリーメールアドレス、WEBサイトもプロバイダのフリースペースがあるため、独自ドメインを取得する必要性を感じないという人もいるかもしれません。
独自ドメインを取得するメリット
では、敢えて独自ドメインを取得する理由はなんでしょうか。
ずっと同じドメインを使い続けることができる
独自ドメインを取得すれば、使っているレンタルサーバー会社が倒産したり、何らかの理由でレンタルサーバーを変えることになっても、引き続き同じメールアドレスやWEBサイトのURLで運用することができます。
もちろん、上記のトラブルがあった場合はドメインを別サーバーに移管しなければいけません。
フリーメールアドレス禁止のサービスが使える
以前より減ってはいますが、フリーメールアドレスの使用を禁止したサービスはいくつもあります。
おそらくブラックリストチェックなど管理上の手間を軽減するため、または「今どき独自ドメインを使っていない企業はいらない。」などの思いがあるのでしょう。
関係者に独自のメールアドレスを与えられる
独自ドメインを取得していれば、エイリアス部分を変更するだけで、必要な人数分のメールアドレスを作成することができます(実際はメールに割り当てるサーバースペースによる)。
たとえば「wakarukoto.com」が会社用のドメインだった場合、代表メールアドレスを「info@wakarukoto.com.com」、会計用メールアドレスを「accounting@wakarukoto.com.com」、各社員に対して「saiganakato@wakarukoto.com.com」など、用途別のメールアドレスを作成できます。
サービスなどのブランディングになる
独自ドメインとWEBサイトのコンセプトや商品・サービスを関連付けることで、ブランディングを行うことができます。
たとえば、「hotels.com」というドメインは、世界中のホテル情報を集めたポータルサイトですが、このドメインは12億円で売買されています。購入した側は、このドメインに12億円以上の価値を感じているということです。
仮に覚えやすいとは言えない独自ドメインだとしても、商品やサービスに関連した名前のドメインであれば、露出するほどにPRになりますし、少しずつドメインの価値が高まることにもつながります。
理不尽なペナルティに巻き込まれない
プロバイダなどの無料ホスティングサービスを使っていた場合、仮にそこで大量のスパム行為があると、ホスティングサービスに利用されていたドメイン自体がGoogleからペナルティを受ける場合があります。
これは、「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に「スパム行為のある無料ホスト」として記述されたペナルティ要件の1つです。
もちろん独自ドメインを利用していても、自分が不正な行為を行えばペナルティを受けますが、巻き込まれて理不尽なペナルティを受ける事はありません。
独自ドメインを取得するデメリット
独自ドメイン取得に費用がかかる
独自ドメインは、取得するために費用がかかります。ドメイン料金は、取扱い企業によって違いますが、年間数百円から数千円ほどです。
ただし、独自ドメインのメリットを活かしたい場合、かかる費用はこれだけではありません。メールアドレスやWEBサイトに利用する容量(サーバースペース)が必要になるため、レンタルサーバーの費用もかかります。
レンタルサーバーの費用は、安い場合は月間数百円から数千円、高い場合は数万円ほどかかります(コロケーションはサーバー1台あたり数十万円かかる場合もある)。
管理の手間やコストがかかる
独自ドメインを取得すると、維持費以外に管理の手間や管理コストがかかります。
前述した通り、レンタルサーバーの準備やそれにかかるコスト、またDNSの設定や更新作業、メールアドレスの発行作業、WEBサイトの設定、セキュリティ対策などです。
これらは、プロバイダなどのフリーメールアドレス、フリースペースを使うよりも手間がかかると思います。
ただし、複数のメールアドレスを使う場合、またはWEBサイトを作る場合は、独自ドメインでなくても手間やコストがかかるため、自分でやるにしても、外部に任せるにしても、必要経費として考えておかなければいけません。
個人も独自ドメインを使う時代
昔に比べて独自ドメインの取得費用、レンタルサーバーの費用は、格段に安くなりました。
年間100円以下で取得できるトップレベルドメインもありますし、月々100-200円台で運用できるレンタルサーバーもあります。
そのため、個人で独自ドメインのメールアドレスを使ったり、自分なりのWEBサイトを立ち上げる人も増えています。
独自ドメイン取得のハードル、管理運用のハードルは下がっていくため、今後ますます個人の利用者は増えていくでしょう。
ドメインは有限資源です。自分が使いたい文字列で取得できる独自ドメインは、今まさに誰かに取得されようとしているかもしれません。
取得費用は微々たるものです。まずは、あまり難しいものと考えずに、独自ドメインを取得してみてからいろいろと勉強しても良いと思います。