さり気なくURLをURIに訂正される
わたしが「あのサイトのURLなんだけど~~~」と話をすると、「あ、そのURIは、https://~~~ですね。」と、「URL」を「URI」に訂正して返してくる人がいます。
はい、まぁ何度もさり気なく訂正されてることはわかってます。
以前から、「URIってURLのことだよな?本当はURIが正しいのかな?」なんて考えながら、とくに違いを調べることなく、そのまま放置(目を背けて)してきました。
ただ、もうそろそろ理解しておこうと思い、URLとURIの違いについて調べてみました。すると、URLとURIの他に「URN」というものもあることを知りました。
- URLとは何か
- URNとは何か
- URIとは何か
- URL、URI、URNの使い方は
それでは早速見ていきましょう。
URL(ユーアールエル)とは
URL(Uniform Resource Locator)とは、一般的にはWEB上にあるファイルなどのありか、つまりWEB上のファイルの住所を指します。
WEBブラウザに表示された「https://wakarukoto.com/?p=18237」がURLです。WEBページは、「https://」「http://」のプロトコルから始まる文字列であらわします。

たとえば、この画像は「https://wakarukoto.com/wp-content/uploads/2017/07/wakarukoto.png」という場所にある画像ファイルです。
また、WEB上に存在するファイルなので「https://」や「http://」だけでなく、「ftp://」や「mailto:」もURLです。
ちなみに、日本では住所にちなんでか「アドレス」と呼びますが、一般的にはURLです。メールはメールアドレス(mailaddress)というため、こちらに影響されたのかもしれません。
URN(ユーアールエヌ)とは
次に、URIを飛ばして、URNです。
URN(Uniform Resource Name)とは、WEB上のファイルなどを場所ではなく、名前で示した形式のことです。
URNは「urn:xxx:nnnnn」のように示されます。xxx部分は「NID」、nnnnn部分は「NSS」と呼びます。
たとえば、書籍の場合、NIDの箇所に「isbn」と表記します。ISBN(International Standard Book Number)とは、書籍を特定するための世界共通の番号のことです。
そのため、WEB上のファイル(データ)としての書籍をURNで示すと、「urn:isbn:5987462159」のようになります(数字は適当)。
URNは、場所がどこにあるかは関係ありません。そのため、URLの場合はファイルの場所が変われば文字列も変わりますが、URNは場所が変わっても文字列は変わりません。
URI(ユーアールアイ)とは
URI(Uniform Resource Identifier)とは、WEB上のファイルなどを認識するための名前や住所などの識別子の総称です。
簡単に言うと、「URI=URL+URN」になります。
URIに関しては、「RFC2396」に定義されているため、詳しく知りたい人は見てください。わたしも一応見ましたが、難しかったのでチラ見で終わりました。
ちなみに、RFCとは、Request for Commentsの略称で、IETF(The Internet Engineering Task Force|インターネット技術特別調査委員会)によって標準化された技術仕様の形式をあらわします。
その中で、RFC2396は、URIに関して記述された仕様のことです。
結局、URLとURIの使い分けは
冒頭でお話した通り、わたしはこれまで、会話の中で発したURLを何度もさり気なくURIに訂正されてきました。
結局のところ、URLを使うのは間違いなのでしょうか。
前述した通り、URLとは「https://wakarukoto.com/」という場所を表す形式のことで、URIとは「URL+URN」のことです。
そのため、URLとURIは同じ意味ではありませんが、WEBサイトを指す分にはURLでもURIでもどちらでも良いということですね。
今まで、「あーこの人URLとURIを間違えて使ってるよ……。さり気なく訂正してあげよう。」という気持ちで訂正してきた人は、この落とし前をどうつけてくれるのでしょうか。
URLをURIに訂正されるたびに、気恥ずかしい思いをさせられた(ような気がした)言いようのない怒りをどこにぶつければ良いのでしょうか。
なんて心の狭いことを言うつもりはありません……。ただただ勉強になりました。