ブランディングの6つの効果、今後の中小企業のブランドの作り方

中小企業もブランディングを行う時代

2000年代に入ってから特に注目を集めている企業や商品のブランディングですが、もちろんブランディング行為自体は最近できたものではありません。

ただ、以前に比べて、ブランドを活かしたマーケティングが体系化され、ブランドを意図的につくり上げる方法が確立されてきました。

そのため中小企業でも、どうやって自社の強みを認識し、どうやってそれを打ち出し、どうやって自分たちで新しい市場を作り上げていくかを考える流れに変わってきています。

企業の大小にかかかわらず、コンセプトを作り、ターゲットとポジションを明確にできれば、息の長い商売を構築できる可能性があります。

さらに、ブランディングを確立して、正しいポジションを確保できれば、中小企業でも巨大な資本を持つ大企業に勝つことが可能です。

では、なぜブランディングを行うと、中小企業が大企業に勝つことができるのでしょうか。それは、ブランディングに6つの効果があるためです。

今回のテーマ
今回は、中小企業が大企業に勝つためのブランディングを知りたい人に、次の内容をお話します。

  • ブランディングの6つの効果
  • これまでのブランディングとこれからのブランディングの違い
  • WEBのクロスメディアによるブランディング
  • 今後の中小企業のブランドの作り方

それでは早速見ていきましょう。

ブランディングの効果

企業や商品のブランディングを行うことで、以下の効果が期待できます。

効果1.競合との差別化

ブランドとは、他のものと違うものだと認識させるシンボルマークのようなものです。企業や商品にとってのブランディングとは、他社と違う存在だと知らしめる行為です。

もちろん、他社と違うことは何であるかというコンセプト、そしてそれを広めるための手段が必要にはなりますが、ブランディングによって、競合他社とは違う優位性や差別性を顧客に認識してもらえるようになります。

効果2.価格競争の回避

企業の商品やサービスは、それ単体で競争を行うと必ずコモディティ化し、価格競争に陥ります。商品やサービスを便利にする機能面にこだわって、これ以上は必要ないところまで進化するからです。

ところがブランドが確立すれば、競争の必要がない価値付けを行えます。

「あの会社の商品は、とにかくデザインが優れてるんだよ。」「あの会社はアフターフォローが万全で、必ず満足できるんだよ。」など機能面以外の差別化ができることで、価格競争を回避できるようになります。

効果3.効果顧客の囲い込み

ブランディングによって、固定客の囲い込みを行えるようになります。今風に言うと、ファンが付くことになります。ファンは掛け値なしに、企業や商品やサービスを選んでくれる存在です。

阪神の調子が悪くても「しっかりせーやー。」と応援をやめないように、新型iPhoneの機能が微妙でも「まぁAppleだし……。」と購買をやめないように、少しのでは離れていかないものです。

顧客を囲い込んで売上と利益が安定すれば、企業は新たな挑戦を行えるようになります。

効果4.プロモーションコストの削減

顧客を囲い込むと売上と利益が安定し、売上と利益が安定すると企業のプロモーションコストは削減できます。

ファンは新しい情報を自ら取得し、自ら購入してくれる存在なので、必要以上に販促費や広告費をかける必要がありません。

効果5.長期的利益の創出

ブランディングは広告と違って、即効性はありません。コンセプトが市場に浸透するまでは、年単位の時間がかかります。

その代わり、ブランディングによって築いた価値は、一過性のトレンドではありません。一度ブランドを築くと、10年、20年と顧客に価値を提供し続けることも可能です。

効果6.情報収集の簡易化

企業や商品のファンは、そのブランドだから商品やサービスを購入します。そして購入したものや企業に対して、積極的に批評を行います。

一般的な商品は、購入前に比較検討してから購入しますが、ブランディングが成功した商品は、購入した後に良い悪いが判断されるため、さまざまな情報がコストをかけずに集めやすくなります。

もちろん、企業は良い評価をもらえるように最大限努力し続ける必要があります。いくら10年以上続いているブランドでも、悪い評価が続けば、価値はなくなってしまいます。

これまでのブランディングとこれからのブランディング

ブランディングにはこれらの効果があるため、ブランドを確立することは企業にとって非常に魅力的に見えます。

ブランディングの効果
  • 競合との差別化
  • 価格競争の回避
  • 効果顧客の囲い込み
  • プロモーションコストの削減
  • 長期的利益の創出
  • 情報収集の簡易化

「どうすれば中小企業や商品をブランディングできるのか?」ですが、中小企業は必要以上にコストをかけずに、長くプロモーションをしていける方法をとらなければいけません。

これまでのブランディングは、「莫大なプロモーションコストをかけて企業や商品のコンセプトを伝える」、「面白い企画や取り組みを行って、マスコミに取り上げてもらう」のどちらかで、マスコミの関わり方が重要でした。

ところが、中小企業は莫大なコストをかけて、マスコミを使ったブランディングはできません。人的な余裕がない中で、面白い企画を打ち出すこともできません。

そこで、WEBを使った地道なブランディングを行いましょう。可能であれば、以下の3つを使ったクロスメディア戦略がおすすめです。

  • ブログメディア(オウンドメディア)
  • SNS(インスタグラム、Twitter、Facebook)
  • YouTubeチャンネル

WEBのクロスメディアによるブランディングとは

なぜ、オウンドメディア、SNS、YouTubeのクロスメディア戦略が良いのか、簡単に説明します。

ブログメディア(オウンドメディア)

一部ではブログ・オウンドメディアはオワコンだと言われていますし、実際にメディア運営から撤退した企業も少なくありません。

ただこの流れは、メディア運営が短期間で儲からなくなったためです。本来のオウンドメディアの役割は、企業や商品のブランディングであり、短期間で儲けるためではありません。

オウンドメディアの役割
  • 企業が所有するWEBメディアで、ユーザーに有益な情報を発信する役割
  • 何らかの仕組みでユーザーとの関係構築を図る役割
  • ペイドメディア、アーンドメディアのハブとなる役割

SNS(インスタグラム、Twitter、Facebook)

オウンドメディア運営と同様、SNS(アーンドメディア)も時間をかけてブランディングのために利用する媒体です。

SNSはオウンドメディアとセットで運営する媒体なので、オウンドメディアのコンテンツをどのように拡散するのか、どのようにスピンアウトした投稿をするのかなど、サブ的に運営します。

YouTubeチャンネル

YouTubeでは、YouTuberのようなエンタメ企画の動画を配信する必要はありません。

オウンドメディアで投稿したコンテンツを焼き直して解説したり、新しい事業や商品のプレゼンをするなどの使い方をします。

どちらにしろ、動画でプロモーションをする時代はやって来るため、早めに慣れておく方が良いと思います。

今後の中小企業のブランドの作り方

SNSが良いと言われればTwitterやFacebookをちょっとやってみたり、オウンドメディアが良いと言われればブログを始めてみたり……。

これでブランディングは難しいと言われても、それは当たり前のお話です。いっちょかみでブランディングすることは不可能です。

おそらく、数年以内に企業も動画プロモーションをした方が良いという空気が強くなると思いますが、またいっちょかみで終わらせるつもりですか?

どれだけ良い媒体があっても、ブランディングの本質を理解しなければ意味がありません。

ブランディングの本質は、商品やサービスのコンセプトを特定のユーザーに価値があると認識させ、市場のポジションを築くマーケティング戦略です。

ブランドとは揺るぎない価値観です。つまり、ブランディングが成功すれば、その企業は安泰なんです(大げさに言ってます)。そんな重要な基盤作りが、いっちょかみでできるわけがありません。

コストや人手をかけられない中小企業がブランドを作るためには、以下の行為を繰り返し行う必要があります。

  • ユーザーに有益な情報を発信する
  • ユーザーを囲い込む
  • ユーザーと関係を構築する

オウンドメディア、SNS、YouTubeは、上記のすべてを行える媒体であり、上記で説明した通りクロスメディアで活用できます。

そのため、できる限り同時並行で運営した方がブランディングの効果が出やすく、コストパフォーマンスも高くなると思います。

もちろん、1つずつ取り組んでも良いので、まずは何を発信するか「ブランドコンセプト」を決めてください。

自社のこと、商品のこと、商売方法のこと、さまざまな特徴など、自らのことをよく知っていなければ、コンセプトは作れません。

「自社のことだから知ってて当たり前!」という人は、以下で紹介するブランドコンセプトを作るための質問に回答してみてください。きっと新たな発見があると思いますよ。