ブランディングの6つの効果と中小企業のブランドの作り方

中小企業もブランディングを行う時代

2000年代に入ってから特に注目をあびるようになった企業や商品のブランディングですが、もちろんブランディングという行為自体は最近できたものではありません。

ただ、以前に比べて、ブランドを活かしたマーケティングは体系化され、ブランドを意図的につくり上げる方法が確立されてきました。

そのため中小企業でも、どうやって自社の強みを認識し、どうやってそれを打ち出し、どうやって自分たちで新しい市場を作り上げていくかという流れに変わってきています。

これは、企業の大小にかかかわらず、コンセプトを作り、ターゲットとポジショニングを明確にできれば、息の長い商売の基板を構築できることがわかっているためです。

更に、自社ブランディングを確立して、正しいポジションを確保できれば、中小企業であっても巨大な資本を持つ大企業に勝つことも可能です。

そこで今回は、なぜブランディングを行うことで、中小企業が大企業に勝つことができるのか、ブランディングが持つ効果とどうやってブランディングを行うべきか、そして最近よく聞かれるマーケティング手法、オウンドメディアとの関係性についてお話をしたいと思います。

ブランディングの効果

企業や商品のブランディングを行うことで、以下の効果が期待できます。

効果1.競合との差別化

ブランドとは、他のものと違うものだと認識するためのシンボルマークのようなものです。つまり、企業や商品にとってのブランディングとは、他社とは違う存在だということを知らしめる行為です。

もちろん、他社と違うことは何であるかというコンセプト、そしてそれを広めるための手段が必要にはなりますが、ブランディングを行うことによって、競合他社とは違う優位性や差別性を顧客に認識してもらえるようになります。

効果2.価格競争の回避

企業の商品やサービスは、それ単体で競争を行うと必ずコモディティ化し、価格競争に陥ります。それは、商品やサービスを便利にするという機能面にこだわり、これ以上は必要ないというところまで進化してしまうからです。

ところが真のブランディングが確立すれば、最終的に感覚的な価値付けを行うことができます。

つまり、機能面以外の差別化を行い続けることで、「あの会社の商品は、とにかくデザインが優れてるんだよ。」「あの会社はアフターフォローが万全で、必ず満足できるんだよ。」という感覚的な価値付けで選ばれるようになり、価格競争を回避できるようになります。

効果3.効果顧客の囲い込み

ブランディングによって、固定客の囲い込みを行えるようになります。今風に言うと、ファンが付くことになります。ファンというのは掛け値なしに、企業や商品やサービスを選んでくれる存在です。

阪神の調子が悪くても「もっとしっかりせーやー。」と応援をやめないように、新型iPhoneが微妙なアップデートでも「新機能ないけどとりあえず……。」と購買をやめないように、LVのマークが付いているだけで女性がサッカーボールを買ってしまうように、ちょっとしたことでは離れていかないものです。

顧客が固定化することで売上と利益が安定すれば、企業は新たな挑戦を行えるようになります。

効果4.プロモーションコストの削減

顧客を囲い込むと売上と利益が安定し、売上と利益が安定すると企業のプロモーションコストは削減できます。

ファンは新しい情報を自ら取得し、自ら購買を行ってくれる存在であるため、必要以上に販促費や広告費をかける必要がありません。

効果5.長期的利益の創出

ブランディングによって築かれる価値は、一過性のトレンドではありません。

逆に、5年、10年単位で顧客に価値を提供し続けられない企業は、ブランディングが成功するとは思えません。

ブランディングは、それだけ長期的な展望で継続的に築き上げる必要があります。1年、2年のスパンで顧客に支持されたからといって、初期コンセプトを崩してしまうと、一過性のトレンドで終わってしまう可能性があります。

効果6.情報収集の簡易化

企業や商品のファンは、そのブランドだから商品やサービスを購入します。そして購入したものや企業に対して、積極的に批評を行います。

一般的な商品は購入前に比較検討されて、顧客は納得をして購入しますが、ブランディングが成功した商品は、購入された後に良い悪いが判断されるため、さまざまな情報がコストをかけずに集めやすくなります。

もちろん、企業は良い評価をもらえるように最大限努力し続ける必要があります。いくら10年以上続いているブランドであったとしても、悪い評価が続いてしまえば、価値はなくなってしまうでしょう。

これまでのブランディングとこれからのブランディング

ブランディングにはこれらの効果があるため、ブランドを確立することは企業にとって非常に魅力的に見えます。

ブランディングの効果
1 競合との差別化
2 価格競争の回避
3 顧客の囲い込み
4 プロモーションコストの削減
5 長期的利益の創出
6 情報収集の簡易化

そこで、「どうすれば企業や商品をブランディングできるのか?」と考えるわけですが、今WEBの世界ではブログメディア・オウンドメディアがその役割を担おうと勢いを増しています。

インターネットが整備され、物流網がひかれた今、企業の商圏は以前よりも確実に広がっています。商圏が広がるということは、ビジネスチャンスが増えるとともに、ライバルも増えるということです。

中小企業も同様、広がってしまった商圏で、どのように自分たちのポジショニングを行うかが非常に重要です。

これまでのブランディングは、「莫大なプロモーションコストをかけて企業や商品のコンセプトを伝える」、「面白い企画や取り組みを行って、マスコミに取り上げてもらう」のどちらかで、マスコミの関わり方が重要でした。

ところが、中小企業は莫大なコストをかけて、マスコミを使ったブランディングを行うことはできません。人的な余裕がない中で、面白い企画を打ち出すこともできません。

そこで、ブログメディア・オウンドメディアがブランドコンセプトの発信媒体の役割を担うことになります。

ブログ・オウンドメディアとはブランドを構築するための媒体

今一度、オウンドメディアの役割をおさらいしておきましょう。

オウンドメディアの役割
1.企業が所有するWEBメディアで、ユーザーに有益な情報を発信する役割
2.何らかの仕組みでユーザーとの関係構築を図る役割
3.ペイドメディア、アーンドメディアのハブとなる役割

これらの役割は、全てブランディングにつながる役割です。

つまり、ユーザーに有益な情報を発信し、ユーザーの囲い込みを行い、ユーザーと関係構築を図り、必要最低限のマーケティングコストでファンを作るための構造です。そのため、ブログ・オウンドメディアの運用は、ブランディングありきと言えるのです。

ところが、残念ながらブランディングを意識せずにブログ・オウンドメディア運営をしている企業は非常に多く、故にブランディングに必要な企業・商品のコンセプトを伝えられていません。

目的をしっかりと持っていないため、発信する情報に偏りが生じたり、単純に事業や商品に関係する情報だけを発信する昔ながらの企業ブログばかりになってしまっています。

ブログ・オウンドメディアの役割を再確認する

ブログ・オウンドメディアをブランディング媒体として運用するために、もう一度意識しなければいけないことを確認しておきましょう。

1.オウンドメディアとは企業や商品をブランディングする媒体である
2.ブランディングとオウンドメディア運営は同時に行わなければいけない
3.ブランディングに必要なコンセプト、ターゲティング、ポジショニングをオウンドメディアに当てはめる

まずは何を発信するか、「ブランドコンセプト=オウンドメディア自体のコンセプト」を決めるようにしましょう。

自社のこと、商品のこと、商売方法のこと、様々な特徴など、自らのことをよく知っていなければ、コンセプトを作ることはできません。

「自社のことなんだから知ってて当たり前!」という人は、以下でご紹介するブランドコンセプトを作るための質問に回答してみてください。きっと新たな発見があると思いますよ。