ジブリ興行収入ランキング、DVDなどの売上枚数、1番人気の作品は

ジブリの興行収入一覧

97.5%の人がジブリ作品を見たことがある!

以下は、2013年12月に10-60代の男女401人を対象に「見たことがあるジブリ作品は?」というアンケート調査を行った結果です。

公開年度作品人数割合
1984年風の谷のナウシカ308人76.8%
1986年天空の城ラピュタ313人78.1%
1988年となりのトトロ352人87.8%
1989年魔女の宅急便327人81.5%
1991年おもひでぽろぽろ165人41.1%
1992年紅の豚248人61.8%
1994年平成狸合戦ぽんぽこ221人55.1%
1995年耳をすませば237人59.1%
1997年もののけ姫300人74.8%
1999年ホーホケキョ となりの山田くん052人13.0%
2001年千と千尋の神隠し335人83.5%
2002年猫の恩返し230人57.4%
2004年ハウルの動く城289人72.1%
2006年ゲド戦記146人36.4%
2008年崖の上のポニョ265人66.1%
2010年借りぐらしのアリエッティ180人44.9%
2011年コクリコ坂から107人26.7%
2013年風立ちぬ064人16.0%
2013年かぐや姫の物語021人05.2%
-見たことがない010人02.5%

※「火垂るの墓」「On Your Mark」「ギブリーズ episode2」は除く

「となりのトトロ(87.8%)」「千と千尋の神隠し(83.5%)」「魔女の宅急便(81.5%)」は凄まじい割合ですが、何よりもジブリ作品を見たことがない人は2.5%しかいなという結果に驚きます。

そんな国民的アニメであるジブリ作品の興行収入やDVDの販売枚数はどれくらいなのでしょうか。

今回は、ジブリ作品の興行収入一覧と推移、また、ジブリがここまで有名になった戦略やブランディングを考察してみたいと思います。

ジブリ作品の興行収入一覧表と興行収入推移グラフ

まず、スタジオジブリがこれまで手がけた映画タイトル全24作品(うち3つは同時上映作品)を興行収入順に並べると以下のようになります。

公開年度をクリックすると、「風の谷のナウシカ」が一番上にきて、公開年度順に並びます。なお、桁を合わせのために0を追加しています(ゼロパディング)。

公開年度順位作品興行収入観客動員
2001年01位千と千尋の神隠し304億円2350万人
2004年02位ハウルの動く城196億円1500万人
1997年03位もののけ姫193億円1420万人
2008年04位崖の上のポニョ155億円1200万人
2013年05位風立ちぬ120億円0810万人
2010年06位借りぐらしのアリエッティ093億円0750万人
2006年07位ゲド戦記077億円0588万人
2002年08位猫の恩返し / ギブリーズ episode2065億円0550万人
1992年09位紅の豚048億円0304万人
1994年10位平成狸合戦ぽんぽこ045億円0325万人
2011年11位コクリコ坂から045億円0355万人
1989年12位魔女の宅急便037億円0264万人
2014年13位思い出のマーニー035億円-
1991年14位おもひでぽろぽろ032億円0216万人
1995年15位耳をすませば / On Your Mark032億円0208万人
2013年16位かぐや姫の物語025億円0185万人
1999年17位ホーホケキョ となりの山田くん016億円0115万人
1984年18位風の谷のナウシカ015億円0091万人
1988年19位となりのトトロ / 火垂るの墓012億円0080万人
1986年20位天空の城ラピュタ012億円0077万人
2016年21位レッドタートル ある島の物語007億円-

興行収入の推移グラフ

次に、ジブリ作品を公開順に並べて、興行収入の推移グラフで見てみましょう。

ジブリ作品と興行収入

観客動員数の推移グラフ

同様に、観客動員数の推移グラフです。「千と千尋の神隠し」の突出ぶりがよくわかります。

ジブリ作品と観客動員数

ジブリ作品の興行収入ランキングは、「千と千尋の神隠し」が第1位、「ハウルの動く城」が第2位、「もののけ姫」が第3位でした。意外だったのは、「もののけ姫」よりも「ハウルの動く城」の方が興行収入多いことです(個人的にはハウルの方が好きです)。

表・グラフには記載していませんが、「思い出のマーニー」の興行収入は35億円ほどなので、観客動員数はおよそ250万人ほどと予想できます。

「レッドタートル ある島のものがたり」は興行収入が7億円(660万ドル)しかないため、観客動員数は40万人ほどでしょうか。アメリカ公開作品なので、映画料金が日本より安いはずです。

こうしてみると、「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」などの中期作はさておき、前期代表作と言っても良い「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」の興行収入が「ホーホケキョ となりの山田くん」に負けているという事実……。「ゲド戦記」でさえ「風の谷のナウシカ」の5倍の興行収入をあげています。

また、「風立ちぬ」以降は100億円を大きく下回ったままパッとしませんね。個人的には、ジブリが面白かったのは「ハウルの動く城」までで、それ以降は流し観しかしていません。

ジブリ作品のVHS+DVD+BR売上枚数

では、ジブリ作品の映像メディアはどれくらい売れているのでしょう。残念ながら、ざっと調べた結果かなり以前の売上枚数(本数)しかわかりませんでした。不明も多いです。

作品 VHS+DVD+BR
風の谷のナウシカ 177万枚(2010年7月)
天空の城ラピュタ 161万枚(2003年6月)
となりのトトロ 334万枚(2013年7月)
火垂るの墓 40万枚(2000年)
魔女の宅急便 不明
おもひでぽろぽろ 20万枚(2000年)
紅の豚 80万枚(2003年6月)
平成狸合戦ぽんぽこ 40万枚(2000年)
耳をすませば 40万枚(2000年)
もののけ姫 450万枚(2005年3月)
ホーホケキョ となりの山田くん 不明
千と千尋の神隠し 550万枚(2005年3月)
猫の恩返し 72万枚(2005年3月)
ハウルの動く城 270万枚(2005年3月)
ゲド戦記 不明
崖の上のポニョ 不明
借りぐらしのアリエッティ 不明
コクリコ坂から 9.9万枚(2012年)
風立ちぬ 不明
かぐや姫の物語 不明
思い出のマーニー 不明
レッドタートル ある島の物語 不明

110万冊無料配布。“ゲドを読む。”の狙いを読む 宮崎吾朗監督作品「ゲド戦記」DVDのユニークなプロモーション:日経ビジネスオンライン

叶精二著「宮崎駿全書」フィルムアート社, 2006年

日経BP社技術研究部「進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター」日経BP社、2000年

「千と千尋の神隠し」が550万枚(2005年3月)で、450万枚(2005年3月)の「もののけ姫」、334万枚(2013年7月)の「となりのトトロ」を押さえて売上枚数1位でした。

ただ、2005年時点の数字です。ジブリ作品は、毎年必ずテレビで放送されています。テレビの視聴率も取れますし、DVD売上に与える影響も強いでしょう。そのためDVDなどの売上が止まることはないと思います。「千と千尋の神隠し」は、もう600万枚は超えているのではないでしょうか。

ちなみに、一番売れたゲームソフトがスーパーマリオブラザーズで681万本、ドラゴンクエストIXでも440万本、ファイナルファンタジーVIIで407万本です。

シングルCDだと宇多田ヒカルの「First Love」が765万枚でもっとも売れていて、アルバムではB’zの「B’z The Best “Pleasure”」が513万枚売れています。

「千と千尋の神隠し」がどれだけすごいかがわかりますね。

ジブリ作品の興行収入からわかること

ちなみに冒頭と同様、2013年12月に行ったアンケートで「好きなジブリ作品は?」という質問をしたところ、興行収入とは全く違う結果でした。

第1位「となりのトトロ」17.71%
第2位「天空の城ラピュタ」13.47%
第3位「千と千尋の神隠し」12.72%
第4位「風の谷のナウシカ」10.97%
第5位「魔女の宅急便」10.72%

「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ」「風の谷のナウシカ」はジブリの前期作品ですが、今でも人気がありこの中のどれかを「一番面白い!」と考えている人も多いですね。

前期作品は、映画の興行収入で考えると「千と千尋の神隠し」とは30倍近い差があります。ただこれは、映画の面白さに30倍の差があるということではありません。

ジブリ作品のブランディングとは

ジブリ作品の流れが明らかに変わり、興行収入が爆発的に増えたのは「もののけ姫」からです。プロデューサーに鈴木敏夫氏を据え、企画、宣伝、興行全てにおいて鈴木プロデューサーが取り仕切り、徹底的なメディア戦略を行ったそうです。

それまでは、「アニメ=子どもが見るもの」という図式を「大人でも楽しんでみることができるエンターテイメント」としてメディア戦略を展開したことで、興行収入に結びついた結果だと言えるでしょう。

一定の認知を超えると「ブランド」が確立します。後はブランディングされた一定の質を持った作品を市場に投下していくだけで、ある程度の話題性とそれに伴った売上が見込めることになります。

つまり「もののけ姫」のメディア戦略がなければ、「千と千尋の神隠し」の世界的ヒットはなかったかもしれません。それどころか、ジブリ作品そのものがここまで有名になることはなかったかもしれません。

ただし、一定の認知を超えたブランドは、市場から厳しい良し悪しの判断をされる土俵に立つことも忘れてはいけません。もののけ姫以降、興行収入の波が激しくなり、宮崎駿監督が(半ば)引退してからは明らかに興行収入が落ちてしまいました。

これはジブリ作品が市場の厳しい目にさらされた結果でしょう。

どれだけ作り手に思い入れがあったとしても、どれだけお金をかけたとしても、興行収入が振るわなければ、市場から「悪い」と判断をされていることになってしまいます。

果たしてスタジオジブリは、また以前のように国民的なアニメを作ってくれるのでしょうか。