IT時代にこそUSPが必要な理由は?商品・サービスの強みの作り方

USP

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ITで商売の環境が変わった

インターネットのインフラ網が当たり前になり、個人がいつでもどこからでもWEBにアクセスできるようになったことで、商売の環境が大きく変化しています。まさか、この変化に気付いていな人はいないはずです。

ただ、世の中の変化には気付きながら、「うちは田舎にあるスーパーだから、インターネットはあんまり関係ないかな。」と思っている経営者は少なくないかもしれません。

では、そんな人に1つ質問です。あなたが今している商売、または取り扱っている商品の売りは何でしょうか。つまり、あなたの商売・商品の「USP」は何でしょうか。

今後ますますインターネットを介した商売が行われる時代において、商売における明確な強みを持っていなければ、確実に他社に淘汰されてしまいます。これは、特別にITに強くならなければいけないというお話ではありません。

そこで今回は、IT時代にUSPが必要な理由とUSPの作り方についてお話したいと思います。

USP(ユーエスピー)とは

USP(Unique Selling Proposition|ユニークセリングプロポジション)とは、アメリカの起業家でありコピーライターでもあるRosser Reeves(ロッサー・リーブス)が提唱した考え方のことで、競合他社にはない自社(自社商品)が持つ独自の強みや売りのことです。

USPに必要な条件

自社の強みを活かせること

USPはむりやり作るものではありません。他社に勝つことに主眼を置いて、自社の強みを活かすことができない商品やサービスを取り入れると自滅してしまいます。

顧客にメリットがあること

USPでもっとも大切なことは、単純に競合他社との商品の差別化ができていれば良いわけではなく、その強み(差別化)に消費者のニーズがマッチしており、メリットを感じさせなければいけません。

競合との違いが言語化できること

競合商品との差別化は、言葉で明確にできるものでなければいけません。顧客にUSPを伝えたときに、理解されなければ意味がありません。

市場に新たな価値観を生み出すこと

競合商品の差別化を打ち出したときに、顧客が大きなメリットを感じて、それが市場にとって新たな価値観を生み出すようなイノベーションでなければいけません。

※「市場に新たな価値観を生み出すこと」は大規模マーケティングの際に必要なことで、中小企業の商売には関係がないもの。

あえてUSPを作る必要がない商売とは

では、あなたは、なぜ今の顧客があなたの顧客であるのかを明確に理解しているでしょうか。

日本のどこにも存在しない、あなたの商売でしか取り扱っていない商品であれば、それ自体がUSPになります。

ただ、ほとんどの商売においてそんな特殊な商品を扱っていることはありません。

また、駅前に1店舗しかないフレンチレストラン、半径5km圏内に1店舗しかないスーパー、地域唯一の花屋など、商売を行う場所にメリットを持っていれば、それ自体がUSPになります。

このように、立地がUSPになっていた商売はとても多いでしょう。

ただ、それはITが広がるまでの話です。「うちは田舎にあるスーパーだからあんまり関係ないかな。」と言う人は、まだIT時代の消費者心理を理解できていないかもしれません。

これまで田舎にあるスーパーは、周囲に競合他社がいないため商圏自体が広く、それが強みになっていました。

自社商品にUSPが必要な理由

インターネット、とりわけWEBが進化したことは、既存の商売の価値観を大きく変えました。変わった価値観とは、「商売において立地が以前ほど重要ではなくなった。」という点です。

たとえば、ネットスーパーは距離や場所の概念がありません。そのため、消費者がネットスーパーを使えば、商圏の強みは一瞬でなくなってしまいます。たとえネットスーパーの配達地域外でも、Amazonや楽天は食料品を大量に取り扱っています。

たしかに、これまで食品のEC市場は発展が遅れていました。食品は鮮度が関係するため、配達が遅れればまともな商売ができなかったためです。

商品カテゴリー別ネット利用と実店舗の利用意向

拡大するEC市場と食品市場|全国スーパーマーケット協会

ところが、日本全国の物流網も充実した今、どこからどこに何を送ろうとも鮮度は関係なくなりました。2017年の食品のEC市場は、全体の20%を超えています。この数字が今後伸びていくことを直視しないのはただのゆでガエルです。

もちろんこれは、実店舗ではもう商売ができなくなったと言いたいわけではありません。実店舗の商売を続けるとしても、消費者に対してスーパーに足を運んでもらうための強力な売り「USP」を持たなければいけないということです。

自社商品のUSPの作り方

「でもうちは商品に特徴がないからなぁ……。」という気持ちはわかります。複数の競合他社がいて、同じような価格帯、同じようなサービス展開をしている場合、どのようにUSPを設定すれば良いのでしょうか。

自社商品と他社商品の違いを理解する

まずは、自社商品と他社商品の違いを理解してください。商品一つひとつに対して、価格や機能などの違いを明確に把握し、その違いを並べてみましょう。

商品にペルソナを設定する

商品一つ一つに対して、ペルソナを設定しましょう。ペルソナとは、架空の人物として定義した顧客のことで、製品やサービスに対する理想の顧客のことです。

この商品(サービス)はどのような人が、どのようなメリットを感じて購入してくれるのかを分析してください。ペルソナを設定することで、ユーザーニーズを間違えることはありません。

他社商品より劣っていることをUSPに変える

他社商品との比較を考えると、どうしても1番に思いつくのは価格です。ただ、価格が安いことはUSPの1つにしか過ぎません。他社商品の価格の方が安い場合は、その分他のサービスに付加価値を見出しましょう。

大量の商品を販売するなど商売の規模が違う場合は、規模が小さいからできる小回りや一人ひとりの顧客を大切にするコミュニケーションに重点を置きましょう。

商売の顧客には必ず対になる人がいます。価格が安いことよりもサービスを重視する人、大量の商品の取り揃えよりも、少数でもアットホームでコミュニケーションを重視する人などです。これらをペルソナと合わせて考えてください。

当たり前のことをUSPに変える

USPは、差別化したことを言葉で消費者にわかりやすく伝えなければ意味がありません。逆に言うと、競合他社が当たり前だと思って伝えていないことが、USPに変わる場合があります。

・当店は365日年中無休です。
・購入された花に無料でメッセージカードをおつけします。
・当店のシェフはイタリアで10年修行しました。
など

USPは作って終わりではない

「誰でもできることを、誰にもできないくらいやる」

成功の法則としては使い古された言葉ですが、これを言葉通りに実行しようとするとなかなかできません。

今一度勘違いのないように言っておくと、USPとは自社の独自の強みであり、顧客に対して自社だけが提供できるメリットのお約束です。

つまり、たとえその業界では当たり前のことだとしても、あなたが「誰でもできることを、誰にもできないくらいやる」ということが実践できれば、それは立派なUSPと呼べます。

ITの進化で驚異を感じるようなことを言いましたが、ITの進化はチャンスでもあります。なぜなら、今まではUSPを伝えて、浸透させる手段がほとんどなかったからです。

まずはしっかり自社商品と他社商品を比較して、違いを見つけてください。そして、その違いをUSPに変えて、どんどん発信していくようにすれば、今後のITの進化にも対応できるUSPを活かした商売を行えるはずです。