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alt属性は画像の説明文だけじゃない!
「alt属性はSEO対策に効果があるのか?」
結論から先に話をすると、alt属性に画像を説明する適切な説明文(代替テキスト)を書くことは、SEO対策、ユーザビリティ対策、スニペット対策になります。
もしまだalt属性に対応していない画像があれば、必ず代替テキストを書き入れましょう。ただし、以下でも紹介しましたが、alt属性にキーワードを詰め込みすぎてはいけません。
キーワードを詰め込みすぎると「キーワードスタッフィング」というペナルティになるだけでなく、コンテンツの質を落として、Googleからの評価を下げてしまいます。
alt属性の代替テキストには画像を端的に説明しつつ、コンテンツの内容に即したキーワードを適切に入れることで、SEO的にも、ユーザビリティ的にも、スニペット的にも意味のある行為です。
というわけで今回は、SEO対策とユーザビリティに有効なalt属性の正しい書き方とその事例をご紹介します。
alt属性とは
alt属性とは、WEBページに掲載する画像に設定する、HTMLタグのimg要素プロパティのことです。
ちなみに、altの読み方は「オルト」です。alternate(代用)の略語なので、アルトでも、エーエルティーでもありません。つまり、alt属性は画像を代用するタグということです。
alt属性を使って画像に代替テキストを記載することで、何らかの原因で画像が表示できなかった場合に、記載した代替テキストが表示されます。
現在も画像認識技術やクローキング技術は進化し続けていますが、Googleはまだ前後の文脈を理解したうえで、設置された画像を完全なテキストで表現することはできません。
そのため、alt属性に適切な文章で代替テキストを記述する行為は、画像が何を意味しているかをGoogleに端的に伝える役割があります。
alt属性はGoogleにどう認識されるのか
alt属性は、Googleにどのように認識されるのでしょうか。
「WP SEOブログ」がalt属性にいろいろな説明文の記述を試して、Googleにどのように拾われるかという実験を行っていたのでご紹介します。
通常のイメージもイメージリンクも画像内容に関係なくすべてインデックスされる感じです。ただし、altの文章が長い場合には、冒頭部分はHITするがすべての文章がHITするわけではないというような形になりました。
~~(中略)~~
「長文」については、全文ではHITせず、冒頭の一文はHITして、それ以降の文章ではHITしませんでした。ちなみにGoogleで検索できる最大のキーワード数は32語です。文字数ではなくキーワード数ですね。
WP SEOブログでは、以下の興味深い実験とその結果が書かれています。
・alt属性内の文章をHタグで囲った場合
・alt属性に長い住所が書かれた場合
・alt属性内はキーワード数が何語まで表示されるか
実験結果としては、alt属性にどのような文章を記載しても検索結果に表示される(Googleに理解される)ことがわかっています。面白い内容なので、以下からご覧ください。
以下の記事では、alt属性の中身が検索でどのように拾われるのか、前提条件と実験までの経緯が記されています。
画像のaltに書かれたテキストをGoogleは拾ってくれるのか実験 | WP SEOブログ
また、以下の記事では、alt属性に記載した文章が検索でどのように拾われたか、実験結果が記されています。
altのテキストをGoogleはインデックスするのか実験結果 | WP SEOブログ
alt属性の正しい書き方・間違った書き方の事例
次に、alt属性の正しい書き方・間違った書き方の事例を紹介します。alt属性の書き方は、Googleの「Search Console ヘルプ」に書いてあります。
Google 画像検索に関するおすすめの方法 – Search Console ヘルプ
以下の例文と画像を用意してみました。ねこです。
この画像を例にして、「絶対NGなalt属性の書き方」「適切ではないalt属性の書き方」「適切なalt属性の書き方」「最適なalt属性の書き方」を見ていきましょう。
実は猫のあくびは人間とは違います。猫は眠い時にあくびはしません。
目を覚ますために何度もあくびをするそうです。

寝ている猫を起こすと何度もあくびをします。
これは、起こされたことに対して不愉快な気持ちを表現しているそうです。
絶対NGなalt属性の書き方
・alt属性にキーワードを詰め込み過ぎ
・alt属性に関係ないキーワードの記述
<img src="neko.jpg" alt="猫 ネコ ねこ 癒やし キャット cat あくび カワイイ 子猫 こねこ 飼いたい キャットフード ペットフード"/>
このalt属性の書き方はNGです。キーワードを詰め込み過ぎるとキーワードスタッフィングのペナルティを受ける可能性があります。さらに後半部分の「飼いたい キャットフード ペットフード」は、アフィリエイト狙いでよく見られる記述方式です。
この画像のalt属性にキャットフードやペットフードというキーワードは要りませんね。このように関係のないキーワードを入れ込んだ代替テキストでは、良い評価を受けられません。
適切ではないalt属性の書き方
・alt属性に何も記述しない
<img src="neko.jpg" alt=""/>
上記の例文を見ると、この猫画像はコンテンツと関連性がある画像だとわかるため、alt属性に何も記述しないのは適切ではありません。
反対に、関連性のない画像のalt属性に無理やり代替テキストを記述する必要はありません。たとえば、以下のように何かを指すための矢印画像などです。

一応、alt属性に”矢印”と書いても良いのですが、その画像自体がコンテンツと関連性がなければ、このように代替テキストを記述しなくても良いでしょう。
<img src="allow.jpg" alt=""/>
適切なalt属性の書き方
・見た目そのままの表現
<img src="neko.jpg" alt="猫"/>
はい、たしかに猫です。ただ、alt属性には、コンテンツとの関連性を考えて、どのような代替テキストを記述するか考えてください。
単純に猫を紹介するコンテンツであれば「猫」で十分だと思いますが、コンテンツの内容は「猫のあくびについて」であり、使っている画像は「あくびをしている猫」です。そのため、ベストなalt属性の中身だとはいえません。
最適なalt属性の書き方
・前後の文脈に沿ったキーワードを含めた表現
<img src="neko.jpg" alt="大きな口であくびをする猫"/>
この画像とコンテンツの関連性を見る限りは、「猫」というキーワード、「あくび」というキーワードから、「大きな口であくびをする猫」という表現を画像の説明文として用いることが最適だと言えます。
alt属性を正しく書くことのメリット
alt属性を正しく書く(最適化)することで、得られる3つのメリットがあります。
検索キーワードとして活用される
前後の文章から考えて、「猫」「あくび」がキーワードになることはわかります。そのため、alt属性に対して、自然に2つのキーワードを含めることができます。
通常、alt属性はユーザーの目には触れませんが、Googleには正確に伝わっています。そのため、正しいキーワードを使うことでコンテンツの質が高まり、画像検索の順位に影響を与えます。
ユーザービリティが高まる
ユーザビリティの観点から、たとえその画像が表示されなかったとしても、そこにどのような画像があるかをテキストでユーザーに伝えることができます。
スニペットに選ばれる可能性がある
検索エンジンは、前後の文章から最適な箇所をスニペットに選択します。そのため、画像周辺からも以下のようにテキストが抽出される可能性があります。
最適なスニペットを表示するための記述ルールや文字数、descriptionの書き方に関しては以下を参照してください。
SEO、ユーザビリティ、スニペットに有効なalt属性の書き方まとめ
WP SEOブログの実験結果とGoogleのガイドラインを踏まえたalt属性の書き方は以下になります。
2.画像のalt属性には自然なキーワードを入れなければいけない
3.alt属性の中身は画像をわかりやすく説明するものでなければいけない
4.alt属性の中身は前後を意識した文章でなければいけない
5.32文字以内で記述しなければいけない ※
alt属性内の最適な文字数は
Googleで検索できる最大のキーワード数は32語です。キーワードとは分かち書きの文節、つまりGoogleが認識できる日本語単語になります。
わかりにくいので半角・全角で32文字以内が無難ですが、個人的にはできるだけ20文字以内にはしたいところです。
というわけでalt属性は、「SEO対策」「ユーザビリティ対策」「スニペット対策」に効果的だということがわかったでしょう。みなさんももう一度、alt属性に書いた代替テキストを確認して、最低限の最適化を試みてください。
・ユーザビリティ対策
・スニペット対策
おまけ:画像名が日本語の場合は?
ちなみに、「海外SEO情報ブログ」で、画像が日本語名だった場合はどうなるのかという内容の記事が書かれていたので取り上げます。
画像のファイル名を日本語で付けた場合でも含まれるキーワードをGoogleは認識できるようです。
昨日投稿した画像の最適化の記事のなかで、画像のファイル名にはその画像を説明するようなテキストを使ったほうがいいとGoogle社員が説明していました。
英語の場合はすんなり理解できるけれど、日本語にも当てはまるのか疑問でした。
そこで実験してみました。
実験内容はリンク先で見て欲しいのですが、Googleは画像名が日本語でも認識するようです。
<img src="大きな口であくびをする猫.jpg" alt="大きな口であくびをする猫"/>