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検索結果の順位別クリック率は重要
現在のWEBマーケティング業界でもっとも重視されるのは、Googleの検索結果に表示される記事の順位です。
当たり前ですが、検索順位が高いほどユーザーはWEBページを見つけやすくなり、クリックする確率(CTR)も高くなります。
では、もし検索結果で1位に表示されると、一体どれくらいクリックされるのでしょうか。
Googleの膨大な検索データを分析すれば、検索順位1位だけでなく、検索順位別の平均クリック率(CTR)がわかります。
平均クリック率と比較することで、あなたが記事を改善する手助けになるはずです。
- クリック率(CTR)の定義
- 検索順位1位-20位の平均クリック率
- 4位以降のクリック率は下がるかもという話
それでは早速見ていきましょう。
クリック率(CTR)とは
クリック率(CTR|Click Through Rate)とは、リンクの表示回数に対して何回クリックされたかという割合のことです。
CTR(クリック率)=クリック数÷表示回数(×100%)
クリック率は、検索結果画面、またはWEBページのリンクに対して使われます。
たとえば、「SEO」というワードで検索したときに、あるWEBページが検索結果画面に1万回表示され、そのうち1000回クリックされました。そのWEBページのCTRは、「1000回÷1万回(×100%)=10%」になります。
また、あるWEBページに挿入した広告が1万回表示され、そのうち90回クリックされました。その広告のCTRは、「90回÷1万回(×100%)=0.9%」になります。
ちなみに、検索結果に表示される記事タイトルは、目視できる・できないは関係ありません。つまり、1ページ目に表示された場合は、1位でも10位でも1回と数えます。
ただし、検索要素のタイプ(AMP、強調スニペット、カルーセルなど)によってカウントは違います。こちらは別途お話します。
Googleの検索順位別クリック率
Googleの検索順位別クリック率は、Googleが公式で発表しているものではなく、世界中のSEOマーケティング会社が、それぞれの基準で分析をしています。
最近のものでは、2017年にInternet Marketing Ninjasというマーケティング会社が、Google検索結果における順位別のクリック率(CTR)を発表しています。
これは、90日分で6400万回以上のインプレッション、400万回以上のクリックを検出した約2万件の検索クエリを分析したもので、調査対象はアメリカ国内です。クエリの半分がBtoB、半分がBtoCとなっています。
平均掲載順位 | 平均CTR |
---|---|
1位 | 21.12% |
2位 | 10.65% |
3位 | 7.57% |
4位 | 4.66% |
5位 | 3.42% |
6位 | 2.56% |
7位 | 2.69% |
8位 | 1.74% |
9位 | 1.74% |
10位 | 1.64% |
11位 | 1.46% |
12位 | 1.80% |
13位 | 1.42% |
14位 | 1.23% |
15位 | 1.43% |
16位 | 1.42% |
17位 | 1.29% |
18位 | 1.05% |
19位 | 1.75% |
20位 | 1.26% |
上記のグラフ、またInternet Marketing Ninjasのレポートから、以下のことがわかります。
- 検索順位1位のクリック率は21.12%、つまり1度検索したら20%以上のユーザーが1位のリンクをクリックする
- 検索順位2位のクリック率は10.65%で、1位の半分しかない
- 検索順位8位から10位はクリック率が1%台後半で変わらない
- 2ページ目の検索順位11-20位もクリック率は1%台で推移
- 1-20位の合計は71.90%で、それ以外28.10%は3ページ目や広告をクリックしたり、何もせずに検索から離れている
4位以降のクリック率は下がる!かも
Internet Marketing Ninjasが発表したGoogleの検索順位別クリック率は、あくまでも参考値でしかありません。
なぜなら、1年後、5年後など日々の検索順位別クリック率は、以下のように変わっていく可能性があるからです。
上位表示記事のクリック率が上がる
具体的に言うと、上位表示された記事タイトルのクリック率は今よりも上がり、4-10位のクリック率が下がるかもしれません。
現在のGoogle検索エンジンの結果画面には、カルーセル、強調スニペット、アンサーボックス、ナレッジグラフカード、リッチリザルトなどの検索結果以外の要素が表示されています。
そして、これらの検索結果以外の要素の多くは、1-3位から選ばれています。そのため、検索結果以外の要素のクリックが多くなると、必然的に4-10位のクリック率が下がります。
何もせず検索から離れるユーザーが増える
最近の検索結果には、アンサーボックスがよく表示されます。
たとえば、「アナと雪の女王 興行収入」と検索すると、Googleはこのように端的な回答を返してくれます。

他の情報は必要なく、興行収入がいくらか知りたいだけの人にとっては、このアンサーボックスの情報で十分でしょう。そのため、記事をクリックせずにGoogleから離れる人が増えるかもしれません。
検索順位別クリック率は記事タイトルを見直す参考に
前述した通り、検索順位別のクリック率は参考値でしかありません。
有名なところだと、非ブランドクエリよりもブランドクエリの方が、上位の順位にクリック率が集中しますし、BtoB向けの検索クエリとBtoC向けの検索クエリでは、より下位の記事までクリックされる可能性があります。
また、1語検索、2語検索、3語検索でも検索順位別のクリック率は変わります。
膨大な検索クエリは1つ1つ特徴があるため、それらを十把一絡げに考えないでください。
記事の検索順位だけを見て、「順位は良いけど、検索流入が低いんだよなぁ。」という人は、なぜクリック率が低いのか、検索クエリを1つずつ調べて、原因を探った方が良いでしょう。
上記で紹介した検索順位別クリック率から大きくかけ離れている場合は、何らかの原因があります。
記事タイトルを見直したり、スニペットを見直して、平均クリック率に近づけられるように改善していきましょう。