なぜ長続きしない?心理学で三日坊主を確実に克服する方法

なまけもの

三日坊主とは飽きるという心理状態と同じ

あなたは、一度やろうと思ったことすべてを継続する自信がありますか?

日記、マラソン、禁煙、早起き、ダイエットなどなどなど……。誰もが一度は短期間でやめてしまった経験があるはずです。

どんなに優れた経営者や指導者でも、やろうと決めたことすべてを長く続けることはできません。

これを故事で「三日坊主(みっかぼうず)」と言いますね。三日坊主とは、物事に対して飽きっぽく長続きしない例えや、実際に物事が長く続けられない人を指します。

なぜ物事が長続きせず、三日坊主になってしまうかというと、心理的に飽きてしまっているためです。

今回のテーマ
今回は、三日坊主を克服したい人のために、次の内容をお話します。

  • 三日坊主とはどういう状態なのか
  • 三日坊主になる原因と克服する方法

それでは早速見ていきましょう。

三日坊主を心理学で表現すると

人が飽きてしまう状態のことを心理学で、「馴化(じゅんか)」や「心理的飽和」と言います。

馴化とは
繰り返し受ける刺激に慣れてしまうことによって、反応が薄くなっていく現象のこと。馴化は、何らかのメリットやデメリットが生じない作業や行動を繰り返し行い続ける場合に起きやすい。仮にある刺激に馴化していたとしても、まったく別の刺激を与えられた場合に反応することもある。
心理的飽和とは
何らかの刺激がない同一の作業を繰り返した際に、飽きがきてこれを続ける意志がなくなること。作業であれば、心理的飽和によって作業効率が低下する現象がみられる。心理的飽和は、作業に対する内的環境、外的環境などさまざまな要因によって引き起こされ、また回避される。

馴化も、心理的飽和も、同じような意味だということがわかりますね。誰にでも、必ず馴化や心理的飽和は起こります。ただし、人によって三日坊主の程度には差があります。

では、なぜ人によって三日坊主になりやすい人となりにくい人がいるのでしょうか。

原因は大きく4つ。この4つの原因がわかれば、みなさんはきっと三日坊主を克服することができるはずです。

三日坊主になる原因1.目的や目標が定まっていないため

ゴールが設定されていない!

三日坊主になりやすい人は、これを行うことで自分がどうなりたいかという目標設定がされていない場合があります。

たとえば、ダイエットで痩せたい!という人は、以下をイメージせずに単純に痩せたいという思いだけで、ダイエットが長続きすることはありません。

・いつまでに何kg痩せたいのか
・痩せたら自分がどのような姿になっているのか
・痩せたらいったいどんなメリットがあるのか

また、お金を貯めたい!という人は、以下をイメージしていないため、お金を貯める行為を途中でやめてしまいます。

・いつまでにいくらのお金を貯めたいのか
・お金が貯まった自分はどのようになっているのか
・貯めたお金で何をしたいのか

三日坊主になる原因2.日々やることが決まっていないため

今日何をすれば良いかがタスク化されていない!

三日坊主になりやすい人は、何らかのメリットやデメリットが生じない作業や行動を繰り返し行い続けている場合があります。

せっかく目標が設定されていても、何をどれくらいやれば目標達成できるかがわからなければ、日々やろ続けることの意味がわからなくなってしまいます。

ゴールに到達することは、積み重ねていく行為です。今日走る距離を決めていなければ「明日まとめて走ればいいやー」になってしまうでしょう。

たとえば、1か月ごとに区切るなどして小さなゴールを設け、日々やることを細分化し、何を積み重ねればゴールに到達するかを明確にしなければいけません。

日々やることのタスクの洗い出しとタスクのスケジュール化は、必ず行いましょう。

三日坊主になる原因3.目標に対して今自分がどこにいるかわからないため

行動の結果が数値化されていない!

三日坊主になりやすい人は、今日行ったことに対して自ら刺激を与える行為をしていない場合があります。

・今日は2キロ走る予定だったけど、2.5キロ走った
・いつもは15分かけて走るけど、今日は12分で走った

など、日々決まっているタスクに対して、「プラスやマイナスの刺激がある」「ルーチンワークをこなしているわけではない」と認識することが重要です。

また、馴化や心理的飽和は、仮にある刺激に馴化していたとしても、まったく別の刺激を与えられた場合に反応することもあります。

・いつものランニングコースで今日は5人抜いた
・走っていて挨拶する人が10人になった

などの目的とはまったく別の刺激を加えることでも、効果的に三日坊主を防げます。

三日坊主になる原因4.日々やることにメリットを感じないため

日々がんばってもメリットが感じられない!

三日坊主になりやすい人は、日々行っていることに対して報酬を設けていない場合があります。

物事を続けるためには、どんなに小さなことでも良いので、がんばって続けていることに対して定期的に何らかの報酬を用意する必要があります。

・毎日ランニングコースにあるおいしいパン屋さんによって、ランニング後に朝食にする
・1週間に一度身近な人に報告して、褒めてもらえるようにする
・1か月休まずに続けられたら、外食をする

という自分ルールを作って、システム的に報酬を”与えられる”という考えを持つことが重要です。

なぜ自分ルールの報酬でも成果をあげられると言えるのか

ホントに~?と思った方へ。

何らかの報酬を設けて目標達成に導くことを、脳科学の世界では「報酬系」と言います。

報酬系とは
欲求が満たされたとき、あるいは満たされると予測される時に脳が活性化し、快感物質(ドーパミン)を投射すること神経のこと。
予測も含まれるため、自分で設定した報酬であっても、それを達成するために快感物質が投射されることで目標達成を優先して行うことができる。

「どうせ自分で作ったルールでしょ?」と疑っても、これは脳の働きによって起こる現象です。そのため、ちゃんと三日坊主の克服に活用することができます。

三日坊主を克服する方法まとめ

あなたが三日坊主にならずに物事を長続きさせるには、自分が何につまずいているか原因を探りましょう。

三日坊主を克服する方法
  1. 目的や目標をしっかりイメージする
  2. 日々やることを決めてスケジュール化する
  3. やったことを毎日数値化してチェックする
  4. 毎日ちょっとしたご褒美のためにがんばる

三日坊主を克服するためには、上記の4つのポイントを守るだけです。それを理解できれば、三日坊主は何とか克服できそうな気がしてきますね。

もちろん、三日坊主を克服する方法は、日々の仕事を無駄なく効率的にこなすコツとしても応用できます。

まずは身近な小さな目標を達成して、成功体験を積み重ねていくことで、大きな目標が達成できるイメージを少しずつ養いましょう。

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