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Facebook離れは本当か
2013年11月頃から、Facebook離れに関する記事を見かけるようになり、その話題は一気に盛り上がりました。
このサイトでも、「Facebook 退会」「facebook アカウント 削除」などのキーワードで流入してくる人が増え続けています。検索クエリで見ると、2014年2月は2013年12月の3倍ほど増えています。
というわけで、個人的には「もうFacebookやめたい……。」と思っている人は増えていることを実感しています。
Facebook離れのメディアの見解とは
実際にメディアに取り上げられる記事内容は、若者離れが中心となっています。
Facebookは、今回のデイリーユーザー数減少のデータを米国のローティーンに特有のデータだとしているが、調査会社globalwebindexによると、同様の傾向が世界的にみても確認できるという。
同調査会社によると、最も10代のユーザーの減少が大きいのはオランダで、今年4ー6月期から7ー9月期に10代のアクティブユーザー数が52%減少したとしている。マレーシアは45%減、フランスは44%減を記録。日本は12%減だった。ただ同社は、今回の調査結果にどれほど季節要因が関係しているのかは不明で、10ー12月期の結果がでるまでは、明確な傾向があるとの結論は出せないとしている。
日本の12%減がどれだけの影響があるかはわかりませんが、オランダの52%減は、季節要因で片付けるにはあまりにも大きな数字です。
Facebook離れが業績に影響を与えているか
Facebook離れが顕著だとすると、業績にも影響を与えているかもしれません。そこでFacebookの売上高推移を見てみます。
画像参照:ITmedia「Facebook、モバイル広告が好調で売上高60%増、黒字転換」
13年の第三四半期までは急激ではないにしろ、順調に増加しています。2014年1月29日に発表されたFacebookの四半期決算でも25億8500万ドルと過去最高を計上しています。
月間ユーザー数も同時に発表されており、全体で12億3000万人で、このうち9億4500万人がモバイルデバイスからのアクセスとなっています。
今のところ業績に影響を与えているということはないようです。
また、若者離れと言うと、いわゆるモバイル世代離れと結びつくことが考えられますが、Facebookユーザーの77%がモバイルからのアクセスというデータを見る限り、こちらもなかなか疑わしく思えます。
Facebookのピークはもう過ぎているかもしれない
個人的見解を話すと、12億を超えた今がピークだと思います。今年、または去年末を境に徐々にユーザーは減少に転じることになるかなと。
では、Facebookから他の同様なサービスに乗り換えるのかというと、そうとも思いません。LINEやWhatsAppはけっして類似サービスではありません。Facebookのような雑多なサービスは次のタームでは生まれてこないと考えています。
なるほどと思った記事がありました。
筆者がたびたび指摘しているのは、モバイル時代になればなるほど、サービス名は明確な行為の名前、すなわち「動詞」になるべきというアイデアだ。「Google」はウェブ検索するという明確な動詞になり辞書にも載った。その動詞をモバイルでも実現できるよう、グーグルは努力している。「Instagram」はスクエアでイケてる写真を撮って共有すること、「Twitter」は140文字での情報発信、「Uber」はタクシーを拾うこと、「LINE」はスタンプ付きのメッセージ(トーク)を交わすことだ。
では「Facebook」は何の動詞になっているのか。つながること? 写真を共有すること? 「いいね」すること? ギフトを贈ること? どれも機能のピースではあるが、これといった明確さがない。
まさにこのとおりだと思います。雑多なFacebookは、端的にどのような行為をしているかがわかりません。
今のところ、Facebookの利用者自体はある程度上手くモバイルに移行できました。
ただ、LINE、Snapchat、Vineなど最近のサービスの特徴として「モバイルに特化している」「やりたいことが明確」というのは、ユーザーが増える要素として重要なのかもしれません。
Facebookに関する意識調査
というわけで、Facebookに関する意識調査をしてみました。
回答者数:1,000 人
年代:全年代
性別:男女


Q1.今年に入ってFacebookを利用していますか?(SA)
これまで一度も利用したことがない方は、18.1%です。この181人は除いて、以下の設問に回答してもらいました。
Q2.これまでにFacebookをやめようと思ったことはありますか?(SA)
「利用をやめようと思ったことがある」29.1%、「退会しようと思ったことがある」22.1%となっています。この2つは別物です。
Facebook利用者の半分以上が、Facebookをやめよう、または退会しようと思ったことがあるようです。
Q3.Facebookの退会方法を知っていますか?(SA)


じゃあ、Facebookの退会方法はご存じですか?ということで、「知っている」方は33.2%。実際、退会方法はよくわかってはいないようです。
Q4.Facebookをいつまで使い続けようと思いますか?(SA)


「もうやめようと思っている」19.4%、「今年中にやめようと思っている」8.1%と3割弱の方がFacebookをやめるつもりでいるようです。
去年末で日本国内のFacebookユーザー数は2200万人を突破していましたが、仮に3割がFacebookをやめるとすると、660万人が離脱することになります。これはかなり大きなインパクトです。
「友達がやめたらやめようと思っている」39.1%の方も少なからず、つられてやめてしまう可能性があります。
Q5.去年末からFacebookのユーザー減少が話題になっています。Facebookはいつまで存続すると思いますか?(SA)
8割以上の方がFacebookが存続する年月を、まぁ4~5年以内かなぁ、と見ているようです。
Facebookは今後どうなるか
思っていた以上に、Facebookやめたい、またはやめても良いと思っている方が多いという結果でした。
私も積極的に活用しているというよりは、友達や仕事関係の人が使っているから使っているだけで、友達がやめてしまったら、自分もやらなくなってしまうでしょう。
10年ほど前に世界のコンピュータは、5つに集約されるという論調がありました。その候補がGoogle、Microsoft、Yahoo!、Amazon.com、eBay、Salesforce.comでした。
その後、AppleとFacebookが加わり、これらすべてを抜くのはFacebookだと言われていたのが、たった5年前です。
ただ、今の流れを見ていると、Facebookの伸長だけでなく、集約されていくという見通しも疑わざるを得ません。もちろん今後Facebookがどうなるかはわかりません。
これを検証するためにもログは追い続けて、また報告したいと思います。