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あなたのサイトの直帰率はどれくらい?
WEBサイト運営に慣れ、Googleアナリティクスを見ることにも慣れてくると、気になる数値が「直帰率(ちょっきりつ)」です。
WEBサイトの直帰率は、SEOやユーザビリティにも関わる大切な数値なので、押さえておく必要があります。
たとえば、以下はこのサイトの直帰率ですが、この数値を見て「ププッ、82%って高すぎぃ!」と思った人もいるかもしれません。

まぁ、たしかにこの直帰率は低いとは言えませんが、WEBサイトのジャンル(種類)や特性によってはとくに高い数値ではないんです。
では、WEBサイトの種類によって直帰率はどう変わるのでしょうか。また、直帰率はどう計算すれば良いのでしょうか。
- 直帰率の離脱率の違い、計算方法
- ジャンル別直帰率の目安
- 直帰率が高くなる原因
- 直帰率の改善方法
それでは早速見ていきましょう。
直帰率と離脱率の違い
直帰率とは
直帰率(ちょっきりつ)とは、WEBサイトに訪れたセッションのうち、他のWEBページに移動しないで直帰したセッションの割合を示す指標のことです。
つまり、1ページだけ見てすぐにそのサイトから離れてしまった人の割合ですね。

直帰率の計算方法
たとえば、あるWEBサイトのページAに、150回のセッションがありました。このうち46回のセッションでページAから他のページに移動し、104回のセッションでWEBサイトから直帰したとします。
この場合ページAの直帰率は、「104÷150×100%=69.3%」になります。
離脱率とは
離脱率(りだつりつ)とは、WEBサイトに訪れたセッションが離れてしまうときに、どのページから離れたかの割合を示す指標のことです。
離脱がないWEBサイトはありえないので、WEBサイト全体の離脱率は100%になります。そのため、サイトに訪れた人がページAから離脱したのか、ページBから離脱したのか、ページCから離脱したのかを離脱率という割合で示します。

離脱率の計算方法
たとえば、あるWEBサイトに150回のセッションがありました。このうち、ページAから離れたセッションが25回、ページBから離れたセッションが50回、ページCから離れたセッションが75回だったとします。その場合の離脱率は以下のようになります。
ページAの離脱率「25÷150×100%=16.6%」
ページBの離脱率「50÷150×100%=33.3%」
ページCの離脱率「75÷150×100%=50.0%」
WEBサイトからの離脱のうち、他のページに移動せずに離脱したものが直帰です。
直帰率と離脱率は勘違いしやすい指標ですが、直帰は「直で帰る(すぐに帰る)」ことだと覚えておけば間違えないでしょう。
直帰率の目安と改善対象のページ
一般的には、離脱率を見るよりも直帰率を見て、ユーザーがそのWEBページに満足しているか、最後まで読んでくれたかを判断します。
直帰率が高いページは、ユーザーの満足度が低く、改善する必要があります。
ただし、直帰率はWEBサイトの種類や作りによって変わるため、あくまでも目安として考えなければいけません。
サイトジャンル別直帰率の目安
一般的なブログメディアの直帰率は、65–90%ほどです。ECサイトは20-45%、B2B系のサイトは25–55%となっています(以下参照)。
B2B系のサイトは25%–55%
リードジェネレーション系サイトは30%–55%
非EC系のWEBサイトは35%–60%
ランディングページは60%–90%
辞書、ポータル、ブログ、ニュースなどの一般的なサイトは65%–90%
Bounce Rates: What’s Good, What’s Bad, and Why You Should Give a Damn
直帰率の改善対象ページの見つけ方
直帰率を改善したい場合は、まずサイト全体の直帰率(このサイトは82.66%)を見て、その直帰率よりも高い割合のページを改善しましょう。

たとえば上記で言うと、2番目(85.81%)、5番目(90.99%)が改善候補のページになります。
直帰率が高くなる原因
直帰率が高いページすべてに、ネガティブな原因があるわけではありません。
たとえば、自社商品の紹介サイトに誘導するページは直帰率が高くなります。この場合は、直帰した事実より、目的のサイトに移動したユーザーの質を分析すると良いでしょう。
また、閲覧ページに必要な情報がすべて書いてあり、ユーザーが十分に満足した場合も直帰率が高くなります。Googleのアナリティクスヘルプにも以下のように書かれています。
直帰率の高さが問題になるのは、ユーザーがサイト内の複数のページを閲覧することが必要な場合です。たとえば、サイトのトップページがサイト内の他のページ(ニュース記事、商品ページ、購入手続きなど)の入り口として機能している状況で、多くのユーザーがトップページのみを閲覧しているとすると、高い直帰率は望ましくありません。
一方で、ブログのような 1 ページのみのサイトや、その他の 1 ページのみのセッションが想定されるようなコンテンツを提供している場合、直帰率の高さはまったく問題になりません。
一方、直帰率が高い場合のネガティブな原因には、以下のものが考えられます。
ページの読み込み速度が遅い
ページの読み込み速度が遅いと、直帰率は高くなります。たとえば、リンククリックからページ表示に3秒かかると、57%が離脱し、80%はそのページを再訪しないというデータがあります。
モバイルフレンドリーに対応していない
現在、WEBページのアクセス割合は、スマホからの流入が8割を超えているため、モバイルフレンドリーに対応していないサイトだと直帰率が高くなります。
期待した答えがなさそうに見える
たとえば、高級バッグの情報が欲しいユーザーが閲覧したページが、質素で見た目の悪いページだった場合は、「こんなページに良い情報はない。」と感じて直帰率が高くなります。
検索クエリとコンテンツ内容が一致しない
ユーザーが検索で求めている内容と閲覧したページの内容が乖離していれば、「あ、このサイトには書いてない……。」と感じて直帰率が高くなります。
文章が読みづらい・わかりにくい
ユーザーがWEBページを見たときに、「文章が難しすぎ。」「稚拙すぎ。」「言いたいことがわからない。」と感じると直帰率が高くなります。わかりやすい文章の書き方は、以下を参考にしてください。
他のページと内容が変わらない
ユーザーが答えを探しているときに見たページが、他のページの内容と変わらなければ、「また同じこと書いてある……。」と感じて直帰率が高くなります。
導線がない・導線がわからない
そのWEBページを最後まで読んでも、次に誘導する導線がなかったり、導線がわかりにくい場合は直帰率が高くなります。
直帰率を改善する方法
直帰率を改善する方法は、先ほどの「直帰率が高くなる原因」を改善することです。簡単に言うと、反対のことをすればよいわけです。
- ページの読み込み速度を早くする
- モバイルフレンドリーに対応しする
- 検索キーワードとコンテンツ内容を見直す
- 読みづらい文章を修正する
- 他にはないオリジナルな文章を書く
- ユーザーにわかりやすい導線を設ける
直帰率は、WEBサイトの種類や作りによって変わります。
そのため、単純に直帰率を下げるだけではなく、そのWEBページの役割を理解して、ユーザーに何を求めるかを考えてつくる必要があります。
その結果、直帰率が高くても問題がないのか、やはり改善する必要があるかを考えてください。