サーチコンソールのカバレッジエラー、除外、警告の見方と詳細説明

サーチコンソールのカバレッジレポート

目次 ▼

サーチコンソールのカバレッジとは

Googleサーチコンソールに「カバレッジ (coverage)」というメニューがあります。

カバレッジとは、Googleがインデックスしたファイル、またはインデックスをリクエストしたページの状態を表すレポートのことです。

おおむね正常な状態のカバレッジレポートの表示

カバレッジレポートのステータスには「エラー」「有効(警告あり)」「有効」「除外」があり、ステータスによってWEBページに問題があるかどうかを判断できます。

旧サーチコンソールでは、「HTMLの改善」から確認していましたが、新サーチコンソールでは、すべてのページの状態をカバレッジレポートで判断できるようになりました。

ただ、カバレッジレポートが示す「エラー」「有効(警告あり)」「有効」「除外」の意味を理解しなければ、この機能をうまく活用することはできません。

今回のテーマ
今回は、サーチコンソールのカバレッジレポートについて知りたい人のために、次の内容をお話します。

  • エラー、有効(警告あり)、有効、除外の説明
  • なぜカバレッジレポートは重要なのか

それでは早速見ていきましょう。

カバレッジエラーのステータスの説明

カバレッジのエラーとは、以下の理由によってインデックスに登録できないページがあることを表します。エラーがあるWEBページは、Googleにインデックスされていない、または認識されていないため検索結果に表示されません。

WEBページがインデックスされないのは影響が大きいため、すぐにエラーを解除する対応が必要です。

サーバーエラー(5xx)

サーバーエラー(5xx)とは、ページに対してサーバーから500番台のエラーが出ていることです。500番台のエラーとは以下のものです。サーバー側のエラーのため、500、501、505以外はホスティング会社に問い合わせてください。

500 Internal Server Error CGIなどのプログラムのミスによって起こるエラー
501 Not Implemented サーバーがリクエストを実行する機能をサポートしていないエラー
502 Bad Gateway サーバ側の不具合で処理ができないためアクセスできないエラー
503 Service Unavailable 同時アクセスなどの負荷でアクセス制限をかけるときに返すエラー
504 Gateway Time-out リクエスト完了のためのサーバからのレスポンスがタイムアウトになったエラー
505 HTTP Version not supported サポートされていないHTTPプロトコルバージョンを受けた場合のエラー

リダイレクトエラー

リダイレクトエラーとは、301リダイレクトの失敗や不正なリダイレクトが検知された場合に現れるエラーのことです。

設定ミスによってリダイレクトがループしていたり、リダイレクトチェーンが長すぎる(何度もリダイレクトを繰り返す)ことなどが原因で起こります。

送信されたURLがrobots.txtによってブロックされました

サイトに「robots.txt」を設置してあり、かつブロックをしている場合に表示されます。設置してある場合は、「robots.txtテスター」からブロックの有無を確認・テストしてください。

robots.txt テスターで robots.txt をテストする – Search Console ヘルプ

送信されたURLにnoindexタグが追加されています

ページのメタタグまたはHTMLヘッダーに「noindex」が設定されています。このページをインデックスするには、以下の原因を解決する必要があります。

noindexがある原因
  • WordPressの記事管理画面から、記事毎に「NOINDEX」にチェックを付けたから
  • All in One SEOなどのプラグインで「○○をnoindexにする」にチェックを付けたから
  • Google XML Sitemapsで「HTML形式でのサイトマップを含める」にチェックが付いているから

送信されたURLはソフト404エラーのようです

ソフト404エラーとは、実際はインデックスの必要がないページ、または存在しないページにもかかわらず、サーバー側は存在していると解釈している状態を言います。

カテゴリの設定ミス、プログラムのミス、.htaccessの記述ミスなどによって起こる場合があります。

送信されたURLが未承認のリクエスト(401)を返しました

401エラーとは、認証に失敗した場合に表示されるエラーのことです。たとえば、サイトの一部にベーシック認証がかかっている場合などに起こるため、サイト全体を確認してください。

送信されたURLが見つかりませんでした(404)

404エラーとは、そのページが存在しない場合に起こるエラーのことです。たとえば、インデックスが残っているのにページを削除したり、URLを変えてしまった場合に表示されます。

外部リンクから内部リンクに対して発生している場合は、301リダイレクトをかけましょう。内部リンク同士であればリンクを削除して、301リダイレクトをかけるか検討しましょう。

送信されたURLのクロールに問題があります

原因が特定できないクロールエラーが発生した場合に返されるエラーです。まずはURL検査ツールを使用して、影響が出ているページを特定しましょう。そのうえで、400番台、500番台のエラーの確認をしてください。

HTTPステータスコード

カバレッジ有効(警告あり)のステータスの説明

カバレッジの有効(警告あり)とは、robots.txtによってページのブロック処理がされているものの、インデックスに登録されたことを示しています。

robots.txt によりブロックされましたが、インデックスに登録しました

robots.txtの設定は絶対ではないため、外部リンクをたどってクローラーがそのWEBページをインデックスする場合があります。

このままWEBページをインデックスしておきたい場合は、robots.txtの記述を以下のように「allow」変えるか、robots.txt自体を削除する必要があります。

User-agent:
*allow: /

また、このWEBページをインデックスしたくない場合は、robots.txtを削除してから、あらためてページにnoindexを設定します。

カバレッジ有効のステータスの説明

カバレッジの有効とは、ページが問題なくインデックスに登録済みというステータスです。

送信して登録されました

問題なくインデックスされているため、何もする必要はありません。

インデックス登録されましたが、サイトマップに送信していません

インデックス登録はされていますが、サイトマップに記述されていない場合はこちらの表示があります。

時間が経てば送信されるとは思いますが、ページURLを確認して必要だと判断した場合は、サイトマップの設定を変更して、サイトマップでもURLが送信される状態にしましょう。

カバレッジ除外のステータスの説明

カバレッジの除外とは、以下の理由によって、Googleがインデックスしなかったページがあることを表します。自分で行った設定、またはGoogleの判断によるものなので、必要な場合は適切にインデックスされる処理をしてください。

noindexタグによって除外されました

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLにnoindexタグが追加されています」

ページ削除ツールによりブロックされました

ページ削除ツールとは、旧サーチコンソールの「URL削除ツール」のことです。つまり、URL削除ツールでページの削除をリクエストをしていた場合は、これが表示されます。

削除リクエストでページがブロックされるのは90日間なので、期間が過ぎると再びインデックスされるようになります。

URL 削除ツール – Search Console ヘルプ

robots.txtによりブロックされました

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLがrobots.txtによってブロックされました」

未承認のリクエスト(401)が原因でブロックされました

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLが未承認のリクエスト(401)を返しました」

クロールエラー

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLのクロールに問題があります」

クロール済み-インデックス未登録

クロール済み-インデックス未登録とは、ページがGoogleによってクロールされたものの、インデックス登録がされていない状態です。

たとえば、301リダイレクトをかけた場合に、ジャンプ元のページに起こりやすい現象です。リダイレクト以外は、時間が経てばインデックスされますが、一応sitemap.xmlを送りなおすなどした方が良いでしょう。

検出-インデックス未登録

検出-インデックス未登録とは、Googleがページをクロールしようとして、サイトが過負荷だったため、後回しになった場合の表示です。ほとんどは時間が経てばクロールされます。

代替ページ(適切なcanonicalタグあり)

検索エンジンに正しいURLを伝えるcanonicalタグを使用している場合は、このステータスが表示されます。

canonicalタグは自ら設定しているものなので、対応する必要はありませんが、意図していないcanonicalタグの場合は確認が必要です。

重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません

サイト内のURLの正規化が行われていない場合、一覧ページやカテゴリページが重複する場合、コピーページが存在する場合などにこのステータスが表示されます。

重複コンテンツを確認して、一方にcanonicalタグを設定するなど(修正や削除)の対策が必要です。

重複しています。Googleにより、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました

重複コンテンツがあり、正規ページが設定されているにもかかわらず、Googleが別のURLを正規ページにふさわしいと判断してインデックスした場合に表示されるステータスです。意図しないページがインデックスされている場合は、修正が必要です。

見つかりませんでした(404)

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLが見つかりませんでした(404)」

法的な申し立てにより、ページが削除されました

第三者からDMCAなどに対して著作権侵害を申請されて、インデックスが削除された場合はこのステータスが表示されます。メールが送られているとは思いますが、「Lumen」でも検索することができます。

ページにリダイレクトがあります

WEBページがリダイレクトされていてインデックスされなかった場合は、このステータスが表示されます。リダイレクトは自ら行う設定なので問題ないと思いますが、意図していない場合は調査する必要があります。

ソフト404

エラーの項目と同様です。→「送信されたURLはソフト404エラーのようです」

カバレッジレポートの見方は必ず覚える

サーチコンソールの機能は、検索パフォーマンスやURL検査ツール(旧Fetch as Google)しか使っていない、または手動による対策を受けたときにしか見ないという人は多いと思います。

ただ、わたしたちWEBマスターがもっとも気をつけるべき点は、WEBページが正しくインデックスされているかです。ここを疎かにしてしまうと、その後の運用に支障が出る恐れがあります。

そのため、カバレッジレポートの見方は必ず覚えてください。もしわからない点があれば、この記事内容と合わせて以下のサーチコンソールヘルプもよく読んでください。

インデックス カバレッジ レポート – Search Console ヘルプ

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