Facebookがいいね!獲得を規制する明確な理由と今後の展望

Facebookがいいね!獲得に規制を設ける

一部の会社に大きな衝撃が走ったFacebookのプラットフォームポリシーの改訂ですが、その改訂内容は以下の通りです。

いいね!欲しいからって、安易な投稿するなよ!

以下、テッククランチのまとめです。

・テキスト、画像をとわずユーザーに明示的に「いいね!」を要求する投稿は表示ランクを引き下げられる。
・同一のコンテンツを繰り返し投稿すると表示ランクを引き下げられる。同じリンクを繰り返し投稿したい場合は説明を変え、写真を変えるなどして別コンテンツとしなければならない。
・リンク先を偽ってはならない。「写真アルバムを見てね」と書いてあったのにリンク先がショッピングサイトだったり広告だけのページだったりするとFacebookは即座にペナルティーを課す

Facebook、「いいね!」をねだるなどのページにペナルティーを課すと発表 – TechCrunch

上記通り、「いいね!してください。」という投稿をすると、即座にエッジランクが下がってしまいます。この改訂に気付かず、いいね!を要求する投稿をしていたFacebookページは多いはずです。

いいね!欲しいからって、餌で釣るなよ!

また以下のように、いいね!獲得に関する規約の変更もありました。要約すると、「餌を与えていいね!を獲得するな!」です。

・何らかのインセンティブ(ポイント、景品、ゲームやアプリなどのコンテンツ等)を付与する代わりに、いいね!を要求してはいけない
・上記同様インセンティブ付与の代わりに、シェアを要求してはいけない
・ソーシャルプラグインの利用に対して、インセンティブ付与をしてはいけない
・Facebookページにいいね!しているかどうで、アプリの導線や内容を変えてはいけない

この改訂により、最近は下火になりつつあったファンゲートを用いたいいね!獲得アプリは完全に死滅します。いいね!獲得を生業にしていた業者は、早急に業務転換を迫られます。

ファンゲートの機能と仕組みとは

実際、私たちも以前はファンゲートを利用したFacebookアプリを複数開発していましたし、まだ稼働しているものもあります。

ファンゲートを用いたFacebookアプリとは、「◯◯がわかる◯◯診断アプリ」や「あなたの投稿を新聞に変える◯◯新聞」のようなものです。

ファンゲートを利用したFacebookアプリの特徴は、「結果がニュースフィードに流れる(流せる)こと」「つながっている友人を巻き込んでバイラルできること」です。

仕組みを簡単に説明すると以下の通りです。「Sunday In The Park」のものがわかりやすかったので、引用します。

1.Facebookページ内のタブにページタブ アプリを追加する
2.1のページタブ アプリで表示するページ内に、特定のスクリプトを埋め込む
3. 2のスクリプトは、Facebookと通信してアクセスしているユーザーが該当のFacebookページにいいね!を押しているかどうかを問い合わせる
4.3の結果、ページにいいねを押していれば「liked」が返ってくるので、それに応じて画面の表示を切り分ける

Facebookページの「ファンゲート」 終 了 のお知らせ(2014/11/5まで) | Sunday In The Park

いいね!を押したかどうかを判断する仕組みがファンゲートです。そして、Facebookはこれを使えなくします。

なぜFacebookはいいね!の規約改訂をしたのか

リーチされないFacebook広告ユーザーの不満を解消したい

Facebookから見ると、Facebookページでマーケティングを行うビジネスユーザーは2パターンに分かれます。

・いいね!をFacebook広告でお金をかけて集めるビジネスユーザー
・いいね!をFacebook広告以外でお金かけて集めるビジネスユーザー

ユーザーのウォールに流れる情報は日々増え続けているため、ビジネスユーザーの情報がユーザーにリーチしづらくなっています。

Facebookに情報が増え、活性化することは良いことですが、Facebook広告を利用しているビジネスユーザーにとっては、お金をかけているにも関わらず情報がリーチされないことは大きな不満でしょう。

エンゲージメントを高めてFacebook離れを防ぎたい

Facebookユーザーの不満の1つに、「不必要な情報が多すぎる」ということが挙げられます。

今回の改訂により、Facebookページはこれまで以上にエンゲージメントを高める投稿の必要があります。安易な投稿を行えば、リーチが減少してしまうでしょう。

つまり、必然的に投稿数が減ります。情報がある程度精査され、不必要な情報が減ることで、ユーザーの不満は軽減できるでしょう。

いいね!を集める手段=Facebook広告を確立したい

改定により、Facebookページで安易なキャンペーンによるファン獲得ができなくなります。

そうなると、ビジネスユーザーがいいね!を獲得するためには、Facebook広告を実施せざるを得なくなります。

広告を使うと、キャンペーンプレゼントなどの餌でいいね!を獲得するわけではないので、ファンの質は高まります。

ファンの質が高まると、結果的にエンゲージメントにつながりやすくなるため、「企業も、ファンも、Facebookもみんなハッピー」というのが、Facebookが描く将来なのでしょう。

Facebook規約改訂で今後どうなるのか

Facebookは一連の改定により、「単純に自分たちの収益のためにFacebook広告を使わせたいというわけではない。すべての人達がハッピーになるためには、Facebook広告が効果を発揮する。」と主張しています。

ただし、本来はここまで巨大なプラットフォームになる前に、ユーザーにとって必要不可欠な存在になっておく必要がありました。

そして、このような規制をかけなくても、企業がFacebook広告を自ら活用する土壌を作っておかなければいけませんでした。

この舵取りによって、根付きかけたスモールビジネスがFacebookから離れていく可能性は十分にありえるでしょう。

個人的には、Facebookにとって、この改訂が今後を左右する大きな賭けではないかと考えています。