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質が低い被リンクを受けた場合
SEO対策で、被リンクをもらうことは重要なことです。ただし、質が低い被リンクは、「手動による対策(手動対策)」のペナルティを受ける恐れがあります。
- 有料の被リンク・購入した被リンク
- 関連性がないコンテンツからの被リンク
- ディレクトリ型検索エンジンからの被リンク
- プレスリリースサイトからの被リンク
- 大量に生成された被リンク
では、もし質が低い被リンクのせいで手動対策のペナルティ対象になった場合、また手動対策の対象ではなくても評価が悪くなる被リンクを受けていたら、どうすれば良いのでしょうか。
- リンクの否認とは何か
- リンクを否認するための条件
- リンク否認ツールの使い方
- リンクを否認する際の注意点
それでは早速見ていきましょう。
リンクの否認とは
リンクの否認とは、ペナルティ対象になりそうな質の低い被リンクを受けたとき、または質の低い被リンクによって手動対策のペナルティを受けたときに、評価を受けないように被リンクを拒否する行為です。
バックリンクを否認する – Search Console ヘルプ
リンクの否認は、「リンク否認ツール」を使います。
リンク否認ツールとは
リンク否認ツールとは、リンクを否認するために、Googleがサーチコンソール上で提供しているツールのことです。
否認するリンクの候補は
否認するリンクの候補は、サーチコンソールから見つけます。
サーチコンソールのメニューから「リンク > 上位のリンクされているページ」と移動し、「上位のリンク元サイト」のデータをCSVかGoogleスプレッドシートでエクスポートします。

または、「上位のリンクされているページ」から、参照リンクが多いターゲットページを選んで、そのページにリンクをしている元サイトのデータをCSVまたはGoogleスプレッドシートでエクスポートします。
エクスポートしたリンク一覧から質が低いページを見つけるには、時間をかけた調査が必要です。質が低く、さらに否認が必要なリンクの基準は以下に記載します。
リンクを否認するための条件
リンク否認ツールを使ってリンクを否認するには、いくつかの条件をクリアしなければいけません。
- 基本的に手動対策を受けた場合のみ
- 被リンクの質が明らかに低いこと
- 事前に被リンクの削除依頼をする
基本的に手動対策を受けた場合のみ
リンクの否認は、検索上位表示のために頻繁に行うものではありません。
そのため、自分で質の低いリンクを見つけて、どんどん否認するのではなく、基本的にはGoogleから手動対策で警告を受けた場合に行います。
被リンクの質が明らかに低いこと
手動対策の警告がなくても、明らかに評価が下がったと考えられる場合は「プログラムによる自動対策(自動対策)」の対象で、Googleからペナルティを受けている恐れがあります。
その際の可能性として、質が低い被リンクが考えられます。ただし、少々質が低い程度でリンクを否認してはいけません。
たとえば、以下は明らかに質が低いだけでなく、ペナルティを受ける可能性がある被リンクです。
- 業者から購入したリンク
- 関連性が低いページからの過剰な相互リンク
- リンクファームのリンク
- 明らかなスパムサイトからのリンク
- ドアウェイページを経由した被リンク
など
事前に被リンクの削除依頼をする
手動対策の警告がなく、質が低い被リンクを見つけたら、リンク否認ツールを使う前に、被リンク元のWEBマスターにリンクを外す依頼をしてください。
リンク否認ツールは、あくまでも被リンク元のWEBマスターに被リンクを外してもらえない場合、依頼をしても返事が返ってこない場合にとる最後の手段です。
リンク否認ツールの使い方
では、実際にリンク否認ツールを使ってみましょう。
リンクを否認する方法
現在のサーチコンソールでは、リンク否認ツールにたどり着くリンクがありません。そのため、旧サーチコンソールからリンク否認ツールに移動するか、以下のリンクをクリックします。
リンク否認ツールを使うWEBサイトを選んで、リンクの否認をクリックします。

続けて、リンク否認に関する注意書きをよく読み、内容が理解できたらリンクの否認をクリックします。

リンク否認を伝えるテキストファイルを用意します。テキストファイルに否認するリンクを書き出す際は、1行につき1つのリンクを記載します。
特定のドメインのリンクを否認したい場合は、「domain:○○○.com」 のように1行に記載します。
また、否認ツールを使う理由をGoogleに伝える情報を記入する場合は、行の先頭に「♯」を付けて理由を記載します。
以下のテキストを含んだファイルに、「wakarukoto.com_20170502.txt」などの名前をつけて保存します(csvファイルでも問題ない)。
# ljoyloud.cf の所有者に連絡をする方法がありません 2017年5月2日 domain:ljoyloud.cf # rawashw.cf の所有者に連絡をする方法がありません 2017年2月14日 domain:rawashw.cf # testtestseoseo.com の所有者に連絡したが回答がありません 2017年1月14日 http://testtestseoseo.com/abcdfeijfes.html http://testtestseoseo.com/abfades.html http://testtestseoseo.com/fd.html http://testtestseoseo.com/59ferefffffdfes.html http://testtestseoseo.com/abcdfeijfes.html
作成したリンク否認用のテキストファイルをアップロードして、送信をクリックすれば、Googleへの申請が完了します。

リンク否認の履歴を見る方法
以前に、リンク否認ツールを使ったことがあれば、以下の画面が表示されます。

ダウンロードをクリックすると、以前送信したテキストファイルをダウンロードできます。
新しく否認したいリンクがあれば、そのテキストファイルに追記・編集してアップロードし、送信をクリックすれば完了です。
リンクを否認する際の注意点や質問事項
リンク否認が処理されるとわかる?
Googleがリンク否認の処理をしても、お知らせなどはありません。
手動対策を受けている場合は、対象リンクを削除したりリンク否認を行った後に「再審査リクエスト」を行えば、そちらのお知らせは送られます。再審査リクエストのやり方は以下を参考にしてください。
リンク否認が処理される期間は?
リンクの否認が処理される期間は1-2週間となっていますが、これまでわたしが2回リンク否認ツールを使った経験では、そんなに早く処理されたことはありません。
場合によっては処理に数か月ほどかかるものと考え、気長に待ちましょう。
リンク元サイトはスパム認定される?
リンク否認ツールは、リンクを否認するツールです。つまり、リンクに「nofollow」が付くようなものだと思ってください。そのため、リンク元サイトがGoogleからスパム認定されるわけではありません。
以前に送ったテキストファイルを削除したらどうなる?
以前に送ったテキストファイルを画面から削除すると、否認したリンクを容認してしまいます。テキストファイル自体を消したり、編集時に前回の記述を消さないようにしましょう。
リンク否認ツールは最後の手段
たまに、「質が低いリンクはどんどん否認しちゃいましょー。」という情報を流す記事を見かけますが、この考え方は危険です。
なぜなら、一見質が低そうに見えても、本当に質が低い被リンクかどうかはGoogleの判断次第で、こちらはわからないためです。
被リンクをもらうことは、SEO対策の基本です。被リンクを安易に否認すると、せっかくの評価が下がってしまう可能性もあります。
リンク否認によって評価が下がると、被リンク獲得のためにかけた時間が無駄になってしまいます。
そのため、対象サイトのWEBマスターに依頼する以外にも、相手のサーバー会社に連絡を入れてリンクの削除をお願いするなどの方法もあります。相手のサーバー会社は、WHOIS検索で調べることができます。
リンク否認ツールを使うときは、それくらい事前の対処を行い、十分に検討したうえで使うようにしてください。