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クリック率を増やすには検索クエリの分析が必要
世の中のSEO関連の記事を見てみると、タイトルの付け方が重要だと謳っている記事は10や20ではありません。
わたしも日々多くの記事を参考にして、自分なりの記事タイトルの付け方を研究しています。
その結果が以下です。7月中旬時(直近30日)の「わかること!」の検索クエリデータです。

約1か月ほど前のデータですが、最近は検索クエリもある程度見応えがあるボリュームになってきました。
今回は、この検索クエリデータを使って、検索結果からページのクリック率を10倍にする5つの要素について解説をしたいと思います。
検索クエリで見るページ別クリック数トップ10
まず、「わかること!」のページ毎のクリック数トップ10をみていきます。
ウェブ検索のみのクリック数トップ10

クリック数でトップ10を並べたところ、平均掲載順位はけっして良いわけではありません。
トップ10の平均順位は11.16位です。ところが、CTR(クリック率)が13%(正確に言うと13.40%)と非常に高いとことがわかります。
ここでいうクリック率とは、もちろんGoogle検索の結果表示回数に対するクリックの割合のことです。
全検索対象のクリック数トップ10
次に、モバイル検索、動画検索、画像検索を含めたすべての検索クエリを見てみます。

動画と画像が入ったため少し順位は落ち、トップ10の平均順位は17.36位です。こちらも、クリック率が11.13%と高い数値になっています。
Google検索の順位別クリック率
以下は、Internet Marketing Ninjasというマーケティング会社が2017年に2万件の検索クエリを分析したGoogle検索結果における順位別のクリック率(CTR)です。
![]()
Google Organic Click Through Study | Whitepapers by Internet Marketing Ninjas
平均掲載順位 | 平均CTR |
---|---|
1位 | 21.12% |
2位 | 10.65% |
3位 | 7.57% |
4位 | 4.66% |
5位 | 3.42% |
6位 | 2.56% |
7位 | 2.69% |
8位 | 1.74% |
9位 | 1.74% |
10位 | 1.64% |
上記データを見ると、検索結果の上位に表示されることで多くのクリック数が獲得できることがわかります。これは、いかにファーストビューが重要かを表しています。
10位までのクリック率が合わせて60%未満なのは、他の40%以上が11位以降(2ページ目)に移動したか、広告をクリックしたか、何もせずに離脱したかということが原因です。
このデータを見る限り誰もが、「検索流入を増やすには、絶対に検索で上位表示しなければいけない!よし、SEOだ!」となるはずです。
わかること!全記事の平均クリック率は8.2%
では、「わかること!」の全記事のクリック率を計算してみます。
「わかること!」の検索クエリの表示回数は208万回/月ですが、ここからカテゴリーページの表示回数を削除するとおよそ190万回/月になり、クリック数は15.6万回/月になります。

つまり、全記事の平均クリック率は「15.6万回÷190万回=8.21%」で、8.21%になります。
そのため、NINJASのデータに照らすと、「わかること!」のクリック率は検索エンジンで3位以上に表示されていることと同様です。
ただ前述した通り、「わかること!」の記事の平均順位はけっして高いわけではありません。上記の表からも確実に10位を下回っていることは予想できます。
本来の平均順位で考えると、「わかること!」のクリック率は10倍の価値を持っていることがわかります。
もちろん、SEOによる上位表示は必要です。やれるだけのことは、正統な範囲ですべて行うべきですが、それだけではPVを増やすことはできません。
表示順位の平均CTRを上回ってこそ、多くのPVが期待できます。そのために私たちは以下を実践しています。
2.SEO対策で具体的に3位以内を目指す
3.最適なmeta descriptionを設定する
これを実践、実現することで、今のサイトが獲得している何倍ものクリック率になるはずです。
検索ユーザーが記事をクリックをする根拠は

選択肢 | 回答者数 | 比率(%) |
---|---|---|
パソコン | 163 | 16.28% |
スマートフォン | 720 | 71.93% |
どちらも同じくらい | 107 | 10.69% |
検索はしない | 11 | 1.10% |
上記グラフを見ると、検索結果に対して、記事タイトルを基準にクリックをするという人は57%です。また、スニペット(descriptionで設定する詳細文)を基準にする人が33%以上います。
つまり、90%の人が、検索キーワードと関連性のある記事タイトルとスニペットを基準にしてクリックしているということがわかります。
検索結果のクリック率を10倍にする5つの要素とは
先ほどの円グラフから、検索結果に対してユーザーがクリックをする基準は、以下の5点に集約されます。
・記事タイトルがコンテンツの内容を表していること
・ユーザーが興味を惹かれる記事タイトルにすること
・検索に対する回答がスニペットに記述されていること
・コンテンツが目視できる上位に表示されていること
つまり、この5点を突き詰めていけば、90%の人にクリックされる検索結果が表示されることになります。
検索したキーワードが記事タイトルに表示されていること
通常、記事タイトルにはキーワードを含めます。当たり前のことですが、キーワードに則した記事タイトルが表示されることが、クリックされる一番の基準になります。
記事タイトルがコンテンツの内容を表していること
記事タイトルは、コンテンツ内容をまとめたキャッチコピーのようなものです。そのため、記事タイトルがユーザーの検索の意図に合っていれば、クリックされやすくなります。
ユーザーが興味を惹かれる記事タイトルにすること
ユーザーの検索の意図に合っていたとしても、同じような記事タイトルがずらっと並んでいると、どれをクリックしてよいか迷ってしまいます。興味を惹かれる魅力的な記事タイトルも、ユーザーがクリックする要素になります。
検索に対する回答がスニペットに記述されていること
検索をしたユーザーが、記事タイトルで判断できない場合は、次の判断基準がスニペットになります。
たとえば、検索結果に同じような記事タイトルが並び、さらに興味を惹く記事タイトルがない場合、ユーザーが求める回答はスニペットから判断するしかありません。
コンテンツが目視できる上位に表示されていること
そもそも、ユーザーが検索をした時に上位表示されていなければ、クリックをすることはできません。
前述したNINJASのGoogle検索結果における順位別のクリック率を見る限り、検索結果ではユーザーが目視できる上位表示が必要です。
コンテンツが目視できる上位に表示されているとは、具体的に3位以内です。
これは、わたしが使っているノートパソコンの検索結果画面です。ファーストビューでは、検索結果が4位までしか見えません。仮に広告が入った場合は、4位も見えなくなります。

次にスマホ(iPhone5)の検索画面です。こちらはファーストビューでは、ギリギリ3位までしか表示されません。

さらに、広告が入ると以下のように2位までしか見えなくなります。要は、ファーストビューで見える範囲が、目視率100%の要因だということです。

クリック率を上げるには記事タイトルと検索3位を意識する
そもそも、検索結果で3位以内に入れなくて困っているという人は、心配しないでください。3位以内に入るSEO対策は、またご紹介します。
ちなみに、「わかること!」では、上記期間における3位以内のキーワード(3.1位以下除く)が1,812キーワード、表示回数は177,306回、クリック数は53,798回、CTR(クリック率)は30.34%です。
これらの数値の変動は、また結果を追ってお伝えできると思います。まずは、確実にコンテンツのクリック率を上げる要素として、以下を覚えておいてください。
・記事タイトルがコンテンツの内容を表していること
・ユーザーが興味を惹かれる記事タイトルにすること
・検索に対する回答がスニペットに記述されていること
・コンテンツが目視できる上位に表示されていること