メンズスキンケア激戦区でも勝てるBULK HOMMEブランド戦略

BULK HOMME

※初版編集・ライティングは当時所属していた飯高悠太。

メンズスキンケアブランドの戦いが激しい

これまでスキンケアと言えば女性というイメージでした。

もし男性が肌を気にする場合は、「ドラックストアなどにあるスキンケア商品を使う」「特にこだわり無く家にある物を使う」といった方が大半だったのではないでしょうか。

ただ近年、男性スキンケアの需要が高まり、メンズスキンケアブランドの戦いが激しくなってきています。

大手の「SHISEIDOMEN(資生堂)」、「クラランスメン(クラランス)」、「ロクシタンオム(ロクシタン)」などなど、数多くのブランドが、メンズスキンケア商品を販売しています。

これらの企業は、元々女性スキンケアで一定の地位を確立しているということもあり、派生という形で、メンズスキンケアもプロモーションしやすい土壌が整っています。

女性向け商品と同じように宣伝広告費を多く使い、雑誌やWEBなどの媒体で男性にアプローチをかけます。女性に紐づく形で、アップセルも可能です。


そんな中、メンズスキンケアに特化したベンチャー企業「BULK HOMME(バルクオム)」が非常に面白いブランディング戦略を展開しています。

後述しますが、個人的にBLOG HOMMEのライターとしても関わっているので、少し詳しい内容が書けると思います。

戦略ポイント1.徹底的な若者ターゲット

BULK HOMME(バルクオム)のターゲットは10代~30代の男性です。

BULK HOMME(バルクオム)では、ドラッグストアにあるスキンケア商品や、単に家に置いてあった商品を「イケてないもの」、対照にあるBULK HOMMEを「イケてるもの」として、企業ブランディングにはカッコ良さを追求しようとしています。

イベント「The Night」の開催

thenight

たとえば、これまでに、BULK HOMMEがvol.1、vol.2と開催した「The Night」はクラブイベントです。これだけで、ターゲットとなるユーザーの年代が分かります。

まず2013年4月に開催された「The Night vol.1」。

イベントコストは150万円ほどかかったそうですが、結果としては「300名の来場者、ブランドが望んでいた写真がたくさん撮れた、試供品を100名程度が持ち帰ってくれた。」とのことで、十分な成功を収めました。


次に2013年12月に開催された「The Night vol.2」。

新製品「The Sunscreen」が発表されたイベントです。

イベントコストが160万円ほどかかっており、「200名の来場者、イベント収益60万円」とイベント自体はまずまずではあったものの、期待をしていた新製品のWEB売上げにはあまり影響はなかったとのことでした。

とはいえ、ブランド認知には、相変わらずかなりの成果が出たと思います。

vol.2は、MCにやまだひさしさん、DJにマーク・パンサーさん、PERFOMERにiNDIGOBLUEと錚々たるメンバーが集結していました。

このようなイベントを行ったことで、今までアプローチできなかった層にもブランドを知ってもらい、BULK HOMME(バルクオム)を「イケてるもの」として押し出す事ができたのではないでしょうか。

これだけのイベントを行って、160万円で納める費用対効果の高さが凄いですね。

アパレルブランドとのコラボ

VANQUISHとのコラボ

若者に人気のアパレルブランド「VANQUISH」とコラボし、BULK HOMME限定コンプリートセットを販売しています。

VANQUISHとのコラボにより、同世代がターゲットである両者に相乗効果をもたらそうとしました。

パッケージはシンプルなままにVANQUISHテイストを入れて、かっこ良くなっています。VANQUISHファンには詰め替えを勧めているようです。

戦略ポイント2.効果の高いコンテンツ戦略

具体的なプロモーションやブランディングも、どうやったら自分たちのターゲットを広げることができるかを考えて展開されています。

ブログメディア「BLOG HOMME」の立ち上げ

BLOGHOMME

以前記事にも書きましたが、2013年9月に立ち上げたブログメディア「BLOG HOMME(ブログオム)」は、BULK HOMME(バルクオム)のブランディングとして、非常に成功した事例です

ざっくり聞いた内容としては、以下の通り。

・ブログメディアの立ち上げに数十万円
・立ち上げから4か月で、月間50万PVほど
・新規ユーザー4割
・バナーからの公式サイトへの誘導も安定している

BLOG HOMME(ブログオム)の売りである、さまざまな分野で活躍しているイケメンライターを囲い込んだため、彼らの周辺ユーザーに対して一気に認知させることができました。

簡単に、この囲い込みができるか、というとそういうわけではありません。BULK HOMME(バルクオム)が常にイケてることを目指すブランディング手法をとっているため、それに共感したライターを確保できたという側面があるでしょう。

アナリティクス
※野口氏のFacebookより引用

現在では、月間60万PVほどになっており、年内目標は200万PV、収益化とのことです。

ブログの中身はと言うと、ライターはそれぞれ美容とはまったく関係がないことを書いています。

実際、私も、関係ないことを書いていますし、美容のことを書いてと言われてもそんなに書けません。
※追記 美容のことを多く書いている方もいらっしゃいます。まったくではなく多くの方が、美容とは関係ないことを書いています。

敢えて美容にこだわらないことで、ライターから良いネタが提供され、その結果が上記の数字に繋がっています。そして、結果的にブランディングにも繋がる、というわけです。

戦略ポイント3.FacebookなどのSNS活用

BULK HOMME Facebook

BULK HOMME(バルクオム)では、オウンドメディアであるBLOG HOMME(ブログオム)との親和性が高いFacebookの運用にも、元々力を入れています。

いいね!数は現時点で1万弱となっており、積極的ないいね!獲得は今は行っていないようです。

こちらのFacebookが、先ほどあげたBLOG HOMME(ブログオム)の記事拡散に高い効果を発揮しています。

イベントThe Night開催時も、このFacebookで多くの方が写真付き投稿しているため、宣伝と拡散に高い効果を発揮したとのことです。

動画の活用

また、コンセプト動画を作成し、YouTubeなどにアップして拡散を図っています。もちろん主軸は「イケてる」ことです。

この動画なんてまさに!ですが、とっても「イケて」ますね。

BULK HOMMEの今後に期待

今回は、BULK HOMME(バルクオム)が去年行っていた代表的なブランディングをピックアップして紹介しましたが、まだまだ他にもいろいろな取り組みを行っています。

「売れればいい、誰でも良いから使って欲しいということではなく、まずは共感をしてもらい、そしてファンになってもらいたい。」

BULK HOMME(バルクオム)を「イケてるもの」として、それを使ってくれる人も「イケてる」人にしたい、というブランディングを行っていることがわかります。

BULK HOMMEは冒頭にも書いたようにまだまだベンチャー企業です。なので大手化粧品メーカーと真っ正面から殴り合っても勝てないでしょう。

そのため、一環して「イケてる」ことにこだわり、ブレないブランディングを展開し続けています。


今後、BULK HOMME(バルクオム)では、今までのブランディングを活かし顧客獲得率の向上、リピート率の向上、販路の拡大などを、更なるブランディングを平行に行っていく時期に入ります。

せっかく今まで築いてきたコンセプトと認知度を活かしていけるかは今年の動き次第ですね。BLOG HOMMEの一ライターとしも、その動きに期待したいと思います。

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