広告とは違う!オウンドメディアに対する4つの勘違い

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徐々に増えてきたオウンドメディア

みなさん、オウンドメディアがどういったものかご存知でしょうか。

また、オウンドメディアが持つ役割がどういったものかわかりますか?

以前、オウンドメディアの意味とその役割に関して、以下のようにお話しをしました。

オウンドメディアの役割
1.企業が所有するインターネットメディアで、ユーザーに有益な情報を発信する役割
2.何らかの仕組みでユーザーとの関係構築を図る役割
3.ペイドメディア、アーンドメディアのハブとなる役割

参考:
オウンドメディアの特徴とコンテンツマーケティングとの違い

日本国内でこれらの役割を持つオウンドメディア(と呼んでも良いサイト)は、2014年10月現在、発見できるだけで100程度存在しているのではないかと思います。

オウンドメディアとクラウドソーシングのトレンド比較

オウンドメディアが市場でどれ位認知されているかを確かめるために、Googleトレンドで調べてみるとこのようになります。

Googleトレンド_オウンドメディア_201107-201406

2012年2月頃から、Googleトレンド入りをし、順調に右肩上がりで認知を伸ばしています。

現在、市場が拡大している「クラウドソーシング」と比べてみます。クラウドソーシングが日本で認知され始めたのは2011年頃だったと記憶しています。

Googleトレンド_オウンドメディア-クラウドソーシング_201107-201406

トレンドを見ると、クラウドソーシングは2007年末頃から既に検索され始めています。そして、クラウドソーシングとオウンドメディアには、まだ大きなトレンドの差があるということもわかります。

オウンドメディアはどれ程注目されているのか

クラウドソーシングは、ワーキングスタイルに関するソリューションです。

つまり、企業だけでなく、一般ユーザー(コンシューマ)も大きく関わってくる市場です。

そのため、クラウドソーシングという仕組み自体に興味を持ったり、クラウドソーシングという新しい働き方のスタイルについて深く考える一般ユーザーも出てきます。

対して、オウンドメディアは、ビジネスマーケティングに関するソリューションです。

一般ユーザーがオウンドメディアのコンテンツを発見した時に、「あ、これオウンドメディアだ!」と意識することはあまりないと考えられます。

つまり、オウンドメディアという仕組み自体に興味を持たれることはありません。

そのため、クラウドソーシング>オウンドメディア、というトレンドが形成されるのは当たり前です。

ところが、先程のグラフを見ていただくと分かる通り、オウンドメディアのトレンド指数は、2013年初旬頃のクラウドソーシングと同程度の指数を示しています。

2013年初旬頃と言えば、ランサーズ、クラウドワークスを先頭に大小10ほどのクラウドソーシングプレイヤーが出てきて、「さあ、どこが生き残る?」という状況でした。

そう考えると、相対的にオウンドメディアに注目が集まっているということがわかります。

なぜこれほどオウンドメディアが注目を浴びているのでしょうか。

企業が抱えるマーケティングの問題点

企業が今オウンドメディアに注目しているのは、これまでの広告手法、マーケティング手法を根本から見なおす必要性に迫られているためです。

2013年の国内広告費は約5兆6000億円となっており、近年で全体広告費の大きな変化はありません。ただし、マス広告が減りインターネット広告が徐々に拡大しています。

この流れは広告に費用対効果を求める考え方が強くなってきたためです。こちらを参照してください。

参考:
効果がなければ広告じゃない!トラッキングによる効果測定時代が到来

媒体別広告費
図参照:Garbage NEWS.com「20余年間の広告費推移をグラフ化してみる(上)…4マス+ネット動向編(特定サービス産業動態統計調査)(2014年)(最新)

こちらのグラフを見ると、今後よりインターネット広告が増え、その他の広告が減少していくのではないかと予想できます。

今がまさに広告手法の転換期と言えるでしょう。

企業のマーケティング担当者は、これまで使っていたマス広告からインターネット広告への転換を迫られているはずです。

オウンドメディアによくある4つの勘違い

そこでインターネットを使ったマーケティング手法の1つであるオウンドメディアに注目が集まるのですが、オウンドメディアは広告手法ではありません。マーケティング手法です。

オウンドメディアを使って情報を発信し、ユーザーとコミュニケーションをとり、最終的には企業のブランディングを完成させていくことが目的です。

そのため、以下のような勘違いをしてしまうと、オウンドメディア運用はうまくいきません。

勘違い1.どんどん商品の宣伝情報を発信したい
勘違い2.オウンドメディア運用はコストが掛からない
勘違い3.コンテンツだけを作成していれば良い
勘違い4.オウンドメディア運用を始めてすぐに結果につなげたい

1つずつ見ていきましょう。

勘違い1.どんどん商品の宣伝情報を発信したい

オウンドメディアを単なる商品宣伝の場にしてしまうと、ユーザーを引き込めなくなります。

必ずユーザーと相互メリットの関係を築けるような情報を発信していくように心がけましょう。

発信する情報=コンテンツは、以下の内容を意識して作成します。

ユーザーがメリットを感じるコンテンツ
・独自の考察や所感が入ったコンテンツ
・自社調査のデータを含んだコンテンツ
・他社に知られると真似されるかもと思うようなビジネスモデル
・業務を行う上でのコツや新しいやり方の提唱

参考:
絶対把握すべき!オウンドメディア3つのメリット、2つのデメリット

商品やサービスの情報は信頼している人から伝われば、スッと受け入れることができます。信頼している人とは仲の良い友人や家族、またはあなたがプロだと認めている人です。

つまり、商品やサービスを宣伝したければ、プロフェッショナルであるとユーザーに認識してもらう必要があるということです。

プロフェッショナルであると認識してもらうためには、それに足るような情報を発信し続け、メリットを感じてもらい、信頼してもうらしか方法はありません。

勘違い2.オウンドメディア運用はコストがかからない

もしあなたが情報発信を単なるニュースリリースだと認識してしまうと、コストは掛からないと思ってしまうでしょう。

オウンドメディアは、うまく運用すれば多くのユーザーに企業や商品のファンになってもらうことが可能です。

そして、PVがある閾値を超えた段階で、現在支払っている広告費よりも安いコストで、望む目的(売上など)につなげることができるようになるでしょう。

以前書いた記事に、(目標が売上であれば)売上とそのコスト感を考える方法、がありますので参考にしてください。

参考:
オウンドメディアで具体的な数値目標とコスト設定に必要な考え方

オウンドメディアのコストとして、一番かかってくるものはコンテンツ作成と運用です。

質の高いコンテンツを作成しようとした場合、約2000文字は必要です。プロのライターで1日15kb(約7000文字)程書くそうです。具体的なコスト計算は別でご紹介するとして、1本あたりおよそ4時間以上かかります。

参考:
オウンドメディアで具体的な数値目標とコスト設定に必要な考え方

わかること!では質の良い記事を書くために2,000文字以上を推奨しています。質の良い記事にはある程度の画像加工や校正も必要です。

これらを含めると、それなりに時間とコストがかかることはわかって頂けると思います。

記事の文字数を確認する方法

ちなみにワードプレスを使うと、文字数は編集領域の一番下に表示されています。

私は「ビジュアル」ではなく、「テキスト」でタグを埋めながら書いていますが、HTMLタグなどは文字数にカウントされませんので、目安になります。

文字数WordPress

この時間をかけた見返りが、企業のブランディングであったり、自社商材の分厚いファン獲得であったり、もう他にお願いできないような囲い込みへのつなぎになったりするわけです。

勘違い3.コンテンツだけを作成していれば良い

オウンドメディア=情報発信なので、まず誰がコンテンツを書く(ライティングする)のかを考えなければいけません。

誰がライティングを行うか?
1.社長や営業部長など自社商材、自社コンセプトを一番熟知している人
2.誰かに担当を任せる、事務員など
3.担当者としてライティングできる人を雇う
4.プロに任せる

本来は社内にいる全員がコンテンツを書くことが望ましいです。

それが難しいようでしたら、予め役割やルールを作り、少しずつ時間を調整しながら、それぞれが決まった役割をこなしていくことが理想です。

例えば、社長や営業部長が、商品の思いや特性を改めて協議し、担当者が全体の流れを見て、事務員さんが記事リストなどをまとめ、新たに雇い入れたライティング担当者が記事を起こす。

そして、SEOを含めたオウンドメディア運用のルール作りをプロが行う。またはライティングまで行う。

このようにキープレイヤーを交えた複数人で本気のオウンドメディア運用をすることが、コストパフォーマンスが一番良く、結果も出やすいと断言できます。

ただし、外部のプロに依頼したとしても、あなたの会社の商材まで熟知しているわけではありませんので、最低限、商品特性や運用ルールを享受するための時間は割かなければいけません。

ここを勘違いしてしまうと、何のコンセプトもなく3年前に作ったホームページや、流行っていたからという理由で去年始めたFacebook等と同じ結果になってしまうでしょう。

勘違い4.オウンドメディア運用を始めてすぐに結果につなげたい

言いたいことはわかりますが、ここましっかり読んだ人は、オウンドメディアはそういった類のものではない、ということをわかって頂けていると思います。

オウンドメディアのメリットとデメリットをしっかりと把握しておきましょう。

しっかりとコンセプトを置き目標を立てた上で、その目標を達成するために1年、最低でも芽が出たと感じるまでに半年の期間を要します。

参考:
絶対把握すべき!オウンドメディア3つのメリット、2つのデメリット

オウンドメディアによくある4つの勘違いまとめ

これまで市場で当たり前だった広告手法からすると、オウンドメディアに対して、上記4つの勘違いは仕方がないのかもしれません。

今後、更にオウンドメディアに取り組む企業が増えることは確実ですが、まだまだ序盤戦です。

オウンドメディアで成果を出したいと思っている企業は、まずは腰を据えて、どのような目標に向かって、どれ位の時間やコストをかける準備があるか、をしっかり考えてみてください。

その上で、費用対効果を様々な角度から検証して、取り組むべきか見送るべきかを判断するようにしましょう。

オウンドメディアにありがちな4つの勘違いをしてしまったまま運用を進めてしまうと、時間やコストの無駄になってしまいます。

これから伸びていく新しいマーケティング手法なので、地道に運用していけば必ず成功させることができるはずです。

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